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税金の使途チェックという仕事

高齢障害者雇用支援機構の戸苅理事長は、昨日眠れぬ夜を過ごしたかもしれない。


昨日の決算委員会で私は理事長に対し、同機構の業務委託に関する不正経理の責任を取り辞任を要求した。続いて山下栄一議員(公明)、又市征治議員(社民)からも同様の要求が出た。

 

私が同機構について質疑を行うのは、これで4回目になると思う(内、2回はTBSの夕方のニュースでも放映された)。

同機構の問題は根深い。会計検査院が18、19年度の2年間に渡り、同機構から業務委託を受けて高齢者、障害者の雇用支援事業を請け負っている雇用開発協会(47都道府県に所在)を調査したところ、なんと11年度から19年度にかけて、毎年毎年、莫大な金額の不正経理が行われていたことが発覚した。その額合計、約2億2千万円。雇用開発協会の職員が、委託費を飲食に費やし、あるいは横領した金額の合計だ。しかもこれらは雇用保険料から支出された公金である。

普通、企業で業務委託先にこれだけの不正が明るみに出たら、企業トップの責任問題だ。しかも協会の事務局長は東京を除き、全て都道府県労働局OB。戸苅理事長も労働省入省、労働局長、厚労省次官。いわば協会も機構も理事長も、労働一家なのだ。

だが、どうも戸苅理事長という人は感覚が尋常ではない。3月29日の決算委員会でも、私と以下のようなやり取りをしている。

 

○風間直樹君:今漠然としかおっしゃらなかったので、私から細かく申し上げますが、新潟では、(山井)政務官、障害者の方がこの委託費を使って言わば研修にお出かけになると。当然そこには、障害者ですから、随行の職員が必要になるわけです。この随行を協会の職員がやったんですね。何と、この障害者の旅費、割引制度を悪用してこの協会の職員が横領したんですよ。委託されている費用から金額を横領した。
 それは本来、自分が随行する障害者のために使われるべき制度として設けられているんです。これは私は社会通念上著しく信用を失墜させる行為だと思いますよ。それが委託業務の遂行には支障がないというのであれば、私は理事長のモラルが問われると思います。理事長、いかがですか。

 

○参考人(戸苅利和君):これにつきましては、返還すべき額の返還は既にさせております。
 それからあわせて、今後、出張する場合に出張の事実確認を徹底させる。それから、格安航空券あるいはパック等によって浮いた旅費を他の経費にというふうなことも行われるということのないように、宿泊命令基準を改正する。それからさらに、旅行終了後に管理者あるいは担当者が宿泊場所をきちんと確認するというふうなことをやっておりまして、その後はこういった事態は生じずに適正化が図られているというふうに考えております。

 

○風間直樹君:今の御答弁では、理事長がこの新潟で起きた件を重く受け止めて、それを御自身の常識やあるいはモラルに照らして非常に恥ずかしく思っていると、徹底して反省しなきゃいけないという意識は伝わってこないと思うんですね。やはりそこをちゃんと受け止めて、こういうことが起きて非常に恥ずかしいと。本来であれば、こういった委託先に翌年度以降また機構から委託費を出して業務を遂行してくださいというのは、私は社会通念上通らないと思うんです。
 ほかにも、これは全国都道府県にある同じ協会ですが、委託費を利用して職員が飲食費に充てていますね。これも社会通念上とても通らない。私はそういった点に対して、やはり機構のトップにいらっしゃる、そしてこれを協会に委託していらっしゃる理事長が率先垂範してちゃんとした道徳観念を示されないと、この問題についての議論というのはこれからも続いていくだろうと思っています。

 

私もかなりトーンを抑えて質疑しているが、質疑の場の緊迫感はかなりのものなのである。

そして昨日、会計検査院が20年度の検査で不正経理を「三たび」(山下栄一議員)指摘したこともあり、感情の抑制を取払ってストレートに理事長の辞任を求めた(この議事録は用意が整い次第アップしますのでご覧下さい)。

 

すると今朝、思いがけず以下のメールを頂いた。

 

「本日の委員会の質疑、拝聴いたしました。
『理事長辞任すべし』と、職員の声なき声を見事に代弁してくださいました。先日の機構本部のご視察では「与党だから批判ばかりではよくない」と、かなりソフトな印象でしたが、本日は、極めて高い格調で、機構の問題の本質=理事長の存在についてご批判いただきました。公明党の山下議員も非常に高く評価されていましたね。本当にありがとうございました。 」

 

「今日は高障機構の質問をしてくださってありがとうございました。実に堂々とした、ご立派な質疑でした。先生に投稿した甲斐がありました。 与党議員からの辞任要求だから、大臣も見過ごすわけにはいかないでしょう。協会は今は解散手続き中です。協会の解散とともに、機構の理事長もぜひ辞任してほしいものです。」

 

おそらく最初のメールは機構職員、次は雇用開発協会か厚労省職員の方だと思う。「機構の問題の本質=理事長の存在」と書かれている。理事長は職員からこのように見られているのだ。

機構は業務委託を廃止し、来年度から自ら業務を担うことが決まっている。また、検査院調査後に新たな不正が発覚した12協会は今年度の契約からも外れ、それらの業務も7月から機構が担うことになっている。高齢者、障害者の雇用支援業務をいかに円滑に行うか、厚労省政務三役の苦悩は深い。

 

こうした中、長妻厚労大臣が戸苅理事長にどのような処分を下すのか、その決断をいましばらく見守りたいと思う。5月末、機構は4度目の入札のやり直しを行う。果たして契約から除外されることになった12協会所在の県で、応札社は現れるのだろうか。

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