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国会質問レポート

Report

2018.6.18 決算委員会 質疑 ※総理質疑、NHK中継入り


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https://www.youtube.com/watch?v=lQ6tdEQsTT4

 

【議事録】

○どうぞよろしくお願いいたします。
まず、本日の地震で亡くなられた方、被害に遭われた方にお悔やみとお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧に我が党としても全力を尽くします。
立憲民主党は、本日の委員会延期を自民党に提案しました。ただ、予定どおり行いたいという自民党の意向ですので、質問をさせていただきます。
委員長にお願いします。政府委員の陪席を許可しましたが、要求答弁者は総理のみであり、政府と同意しております。指名に際しては、御配慮のほど、お願いいたします。
さて、総理、今日は最初に拉致問題についてお尋ねをしたいと思います。
先ほど総理の御答弁を聞いておりまして、非常に重要なことをおっしゃったと感じました。総理はこうおっしゃいました。北朝鮮は、知っている全ての拉致被害者を公表し、全ての被害者を帰国させるべきと。これ、総理のお考えは、北朝鮮が小出しに拉致問題の解決を図るのではなくて、言わば全員一括解決する、こういうお考えだと理解をしたんですが、総理、これ、米朝首脳会談の前に、トランプ大統領にこれを金委員長に伝えるよう総理から要請されたんでしょうか。また、もう一つ、金委員長と近い将来会談される折にこのことを要求されるお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今御紹介いただいた考え方については、これはよく何をもって拉致問題を解決をしたと言うんですかという問いが度々ありました。それについて私が申し上げていることは、日本政府として十七名の拉致被害者の認定をしております。しかし、小泉総理が訪朝した際、私も同行いたしましたが、そのときに北朝鮮側は急に曽我ひとみさんの名前を出されたわけでございまして、当時は政府としては把握をしていなかった。現在もこの十七名以外の方々として特定失踪者の方々がおられます。ただ、警察当局として完全にそうではないという可能性を否定できないということで、これ認定はされておりませんが、そこで、拉致を実行したのは北朝鮮側であり、北朝鮮側が知っているはずであるのは当然のことであろうということで、我々の方針をこのように申し上げているところでございます。
そこで、トランプ大統領に対しまして、マーラ・ラゴにおける会談あるいは先般のワシントンDCにおけるホワイトハウスでの会談について、私のこの拉致問題についての考え方を申し上げ、それを金正恩委員長に伝えていただいたところでございますが、この中身についてはこれからの交渉に関わることでございます。私が金正恩委員長にどのようなことを言っていくつもりなのかということについても、それはまさにこれからの交渉に関わることでございますから発言は控えさせていただきたいと、このように思いますが、拉致問題の完全な解決を目指して、米国の強力なサポートを得ながら、日本が言わば日本の問題としてこの問題を解決をしていきたいと、取り組んでいきたいと、このように考えております。

○風間直樹君 私は、総理が先ほどおっしゃったように、やはり国民の願いとして、これは、拉致被害者全員を一括で解決し帰国をしていただくということがやはり国民の願いだろうと思っています。
この被害者全員の名簿を北から出させる、公表させる、そして生存者を全員帰国させる、そうしないと国民の納得も得られませんし、当然、北朝鮮に対して日本政府がその後経済協力資金を提供するということにも世論の納得は得られないと思うんですが、総理はこの点、どんなふうにお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、拉致問題が解決をしなければ国交正常化はないわけであります。
日朝平壌宣言は、国交正常化が実現すれば経済協力を行うことになる旨明記をしております。我が国として、拉致問題の解決をなくして北朝鮮に経済協力を行うことはないということでございます。

○風間直樹君 ここで米朝首脳会談について伺います。
私、この首脳会談の共同声明と先日の南北首脳会談の板門店宣言を読み比べてみました。一つ、この両者の間には大きな違いがあると感じたんです。それは何かといいますと、今回の米朝共同声明では、金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化を再確認したことに二度触れています。一つは、金委員長は朝鮮半島の完全な非核化への揺るぎない固い決意を再確認したという部分、もう一点は、板門店宣言を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組むという部分。この二つは、完全な非核化をする主語が北朝鮮のみになっているんですね。
つまり、朝鮮半島の完全な非核化は金委員長が取り組む、実行することを意味すると考えられると思いますが、総理の認識はいかがでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米朝首脳共同声明は、トランプ大統領と金正恩委員長がこの声明の規定を完全かつ迅速に履行することにコミットする旨規定した上で、ポンペオ米国国務長官と北朝鮮高官により主導される交渉をできる限り早い日程で開催する旨述べているところでございます。
おっしゃるように、この声明については、トランプ大統領は北朝鮮に対して安全の保証を提供することをコミットし、そして金正恩委員長は、朝鮮半島の完全な非核化に向けた自身の確固かつ揺るぎないコミットメントを再確認したという対の形になっているわけであります。

○風間直樹君 そうすると、私の理解と総理の御認識は同じということでよろしいわけですね。金委員長、北朝鮮が完全な非核化をすると、こういう理解でよろしいわけですね。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まさに申し上げましたように、トランプ大統領は安全を保証する、金正恩委員長は完全な非核化を、完全な非核化に向けた自身の確固たる揺るぎないコミットメントをしたと、それを再確認したということでございます。

○風間直樹君 これは非常に大きな違いだと思うんですね、板門店宣言と。金委員長がこの米朝首脳会談で、自分の責任で朝鮮半島の非核化に取り組むということを両者のサイン入りで合意したということであります。
もう一点、この米朝共同声明では、板門店宣言で北朝鮮が求めた、グアムにまで及ぶ米国の核の傘、この撤去は触れていません。金委員長は北朝鮮の非核化を約束し、その上で、グアムにまで及ぶ米国の核の傘の撤去要請は取り上げたと考えられると思うんですが、総理の御認識、いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米朝首脳会談でのトランプ米国大統領と金正恩国務委員長との間のやり取りの内容については、我が国としては説明する立場にはございませんが、いずれにせよ、米国は同盟国の防衛に対するコミットメントは維持する立場であり、日米同盟へのコミットメント及び在日米軍の体制は変わらないことを明確にしていると理解をしております。

○風間直樹君 総理、お立場上余りはっきりおっしゃいませんでしたけれども、やはりこの南北首脳会談での宣言と今回の米朝の共同声明には大きな違いがあります。北朝鮮が米国の核の傘の撤去には今回の声明では触れていないというふうに理解をしたところです。
さて、そうすると、総理、巷間報道で今回の会談に関してネガティブなものも多々ありますが、私は、どうも今回の米朝首脳会談で一つステージが大きく変わった気がするんですね。これから様々な取組に向けて大きな進展が見られる可能性があるのではないかと感じています。
そこで、総理、今年の九月にはニューヨークで国連総会があります。聞くところでは、金正恩委員長もここに参加をして、北朝鮮の非核化の計画について演説をしたいという意向も持っているようです。また、九月中旬にはロシアで国際会議もあると聞いていますが、仮に環境が整えば、総理はこうした場で日朝首脳会談を行うお考えはあるでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、拉致問題を解決をするためには、どのようなチャンスも見逃すつもりはありません。解決するためのチャンスがあれば、それを何とかつかみたいと考えています。拉致問題を解決するために全力を挙げていきたい。
日朝首脳会談について現時点で決まっていることは何もございませんが、これを行う以上は、北朝鮮の核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決に資する会談としなければならないと考えております。

○風間直樹君 一つ、過去の拉致問題の交渉に照らして重要なポイントを総理にお尋ねしたいんですが、オバマ政権、それからブッシュ政権では、この拉致問題の解決に際して、日本が北朝鮮に経済協力資金を提供することに非常に大きな反対があったと私は理解をしています。インフラ整備資金の拠出にさえ反対したんですね。ところが、今回、トランプ大統領は、北朝鮮の非核化に必要な費用の負担については日本に支援してほしいと、こういう趣旨の発言をされています。
北朝鮮への資金提供に米国は反対しない、むしろこれを促す姿勢が非核化に関しては鮮明になっているわけですが、では、日本が拉致問題解決に際して経済協力資金を提供することに関して、従来と米国の姿勢が変わったとお考えかどうか、その辺いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 風間委員は、オバマ政権、またあるいはブッシュ政権の北朝鮮に対する言わば日本の対応に対するスタンスについて分析をしておられるんだろうと思いますが、それはある意味必要な分析かもしれませんが、この歴代の政権の立場の違いについて私の立場でコメントすることは控えたいと思いますが、いずれにせよ、拉致問題の解決に向けて、引き続き、トランプ大統領の強力な支援をいただきながら、我が国が北朝鮮と直接向き合い、拉致問題を解決をしていくために全力を尽くしていきたいと考えております。

○風間直樹君 小泉政権当時の平壌宣言に少し触れたいと思います。
この平壌宣言では、北朝鮮にまず拉致問題の解決を求めることは明文としては記されていないわけですね。先ほど総理は御答弁の中で、拉致問題解決を果たした上で国交正常化なんだと、このようにおっしゃいました。
この平壌宣言がなぜ拉致問題の解決に明確に触れていないのか、私もこの辺、長年なぜかということを考えてきたんですが、どうもいろいろと情報を収集しておりますと、小泉政権当時、日本政府には、この交渉担当者の中に北朝鮮に対する一種の遠慮があったのではないかと私は感じているんです。具体的には、当時の秘密交渉の中で、日本は北朝鮮に対して拉致問題が主権侵害に当たるという主張をしていない形跡が非常に濃い。つまり、日本人を強制的に連れ去っていくことは日本の国家の主権を侵害しているんだと、そんなことは絶対許されないんだ、すぐに日本に帰国させろと、こういうことを当時の秘密交渉の中でどうも主張していない。なぜか安否情報の提供のみ求めていたと思うんです。
恐らくこの点は総理も非常にもどかしさをお持ちだったのではないかと思いますが、当時、総理は官房副長官をお務めでいらっしゃいました。恐らく私よりは豊富な情報を持っていらっしゃると思います。なぜ当時の日朝交渉の中で、日本政府の交渉担当者は北朝鮮に主権侵害を主張しなかったとお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日朝平壌宣言の作成過程についてはお答えすることはできませんが、いずれにせよ、我が国の領域内で北朝鮮によって日本国民が拉致されたことは我が国に対する主権の侵害であると認識をしております。

○風間直樹君 このときの秘密交渉で、国会答弁によりますと、当時の交渉担当者は二回分の公電、外交交渉の記録を外務省に残していないと、こう答弁があります。安倍総理も、そもそも彼は交渉記録を一部残していませんと、これは直接フェイスブック上で批判をされています。
総理御自身は、この公電が欠落している二回の交渉において、当時の交渉担当者が北朝鮮と何を約束したのか御存じでしょうか。何を約束したか御存じでも、それはおっしゃらなくて結構ですが、何を約束したか、その事実については御存じでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の部分の日朝交渉については記録が存在していないため、当時の田中局長が北朝鮮とどのような交渉を行い、何を約束したかについて、私は残念ながら承知をしておりません。

○風間直樹君 この間、小泉政権の交渉以降、政権交代もございました。そして、また今自民党政権となっています。
私、いろんな情報を聞くんですが、当時、この秘密交渉の中で、日本の交渉担当者と北朝鮮の交渉担当者との間に実は内々の合意がされたという話も聞くんですね。その合意の中で、国交正常化の際に日本から一兆円規模の経済協力資金を提供するという、こういう合意が図られた、その合意文書も交わされていると、こう実は耳にしております。
私は、この部分が抜け落ちた公電に記載されていたのではないかと考えるんですけれども、総理、日朝間にそういう約束というのはあるんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに平壌宣言が全てでございまして、具体的な金額を記したようなものはないと認識しております。
また、この平壌宣言の制作過程におきましては、私は、そもそも当時、いわゆるハードライナーと言われておりまして、平壌宣言自体を拝見をしたのは、北朝鮮に行くまさに飛行機の中で見せられたということでございまして、交渉過程については、作成過程についてはもちろん全く承知をしていないということでございます。

○風間直樹君 総理、ちょっと今後の話に触れますが、この米朝首脳会談のこれからの進展によっては、現在休戦中の朝鮮戦争が終わる、終戦することも視野に入ってきたと感じています。
この朝鮮戦争終結の場合なんですけれども、実は今、日本国内に国連軍、国連軍の地位協定第五条というものに基づいて、国内七か所の在日米軍の施設と区域が国連軍の施設・区域としても扱われています。これ、終結した場合、実は九十日以内にこの日本国内の朝鮮国連軍は撤退が規定されているんですけれども、この扱いについてはトランプ大統領と既に話合いを始めていらっしゃるんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この朝鮮国連軍後方司令部については、昭和三十二年以来、我が国に置かれており、現在、米軍横田基地にオーストラリアの空軍大佐を司令官として四名が常駐をしております。
朝鮮戦争の終結という仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思いますが、その上で、トランプ大統領とはお尋ねの点についてやり取りを行ったことはございません。
いずれにせよ、米国は、同盟国の防衛に対するコミットメントは維持する立場であり、日米同盟へのコミットメント及び在日米軍の体制は変わらないことを明確にしております。

○風間直樹君 総理、最後に二点お願いをして閉じたいと思います。
一点は、今後の北との拉致問題の交渉でありますけれども、やはり国民世論を前提にすると、全員を帰国させる、そして拉致された全員の名前を公表される、これは総理がおっしゃるようにどうしても必要だと思います。そのことなくして日本から経済協力資金の提供をすることには、やはり世論の納得を得られないということを一点申し上げます。
それから、もう一つ。総理、朝鮮戦争ですが、一九五三年に終結したこの戦争の実は枠組みというものが我が国の安全保障体制に大きな影響を色濃く残しています。総理は、日本が米国と対等な主権国家として同盟関係をつくっていくんだと、こういうお考えだと思いますけれども、今後、朝鮮戦争が終結する局面に際しては、このことを念頭に、対等な同盟国としての日本の主権をしっかりこの面でも維持していただきたい。
以上をお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

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