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「会計検査院長へのお手紙」・・・・・再掲


6月27日に行った平成28年度決算に対する反対討論の原稿を掲載します。

題して「会計検査院長へのお手紙」。赤字の部分に検査院へのメッセージを記しました。

会計検査院は、主権者国民に対して、法を誠実に執行してください、と訴えています。

 

 

平成28年度決算外2件に対する討論

 

立憲民主党・民友会 風間直樹

  

立憲民主党・民友会の風間直樹です。

私は会派を代表し、平成28年度決算の是認に反対、平成28年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、平成28年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対、内閣に対する警告に賛成の立場で討論を行います。

 

それでは、決算の是認に反対の理由を申し述べます。

第一の反対理由は、今回の決算の対象である支出が、異次元金融緩和に基づく事実上の財政ファイナンスにより可能となっていることです。「入いるを量りて出ずるを制す」と言いますが、これは収入がどれくらいあるか正確に計算してから、それに釣り合った支出の計画を立てるべきだということ。安倍内閣における収入支出の概念は異なり「購入額を量りて出るを決す」、つまり日銀の国債購入額を元に支出を計算する、ではないかとすら思えます。しかもこの緩和がいつ終わるのか全く説明されていません。安倍総理は緩和の出口について「すべて日銀に任せている」と繰り返し、日銀は金融政策決定会合で一度も出口について議論していない。わが国の歳入歳出は、開きっぱなしでいつ閉まるか分からない蛇口と、全国津々浦々への放水、という制御のない状態にあります。雇用状況が改善し、景気も回復状況にあるという政府の説明はご同慶の至りですが、それが歴史上類を見ない中央銀行の国債購入により可能となり、しかも物価上昇率2%目標の旗が見えなくなりつつあることは見過ごせません。

  

 第二の反対理由は、社会保障改革、財政健全化の取組が先送りされ続けていることです。28年度決算においては7年ぶりに税収が減少し、28年度末の我が国の国と地方の長期債務残高は1,071兆円、前年から22兆円増加しています。安倍内閣においては、これまで、財政健全化に取り組むとして、当初予算においてこそ歳出の抑制を図っていますが、実際には、毎年度補正予算を編成するため、歳出が抑制されず、財政健全化に結びついていない。結果として、2020年のプライマリーバランス黒字化を断念せざるを得なくなりました。今月15日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018」いわゆる「骨太の方針2018」においては、黒字化目標を2025年まで伸ばすこととなりましたが、具体的な歳出抑制の目標は定めておらず、実効性があるのか非常に疑問です。

  

第三の反対理由は、安倍内閣において、行政が法を誠実に執行していないことです。国民生活や財政が深刻な状況であるにも関わらず、森友問題、イラク日報問題、加計学園の問題といった不法行為が相次いでいます。財務省は、決裁文書の改ざんや国会での虚偽答弁を繰り返す。加計問題では、なぜ同学園だけが獣医学部の新設を認められるに至ったのか、経緯が納得される形で検証されていません。相次ぐ不祥事で、国民の行政に対する信頼は低くなっています。

安倍総理は「膿を出し切る」とおっしゃいますが、そもそも安保法制を強行採決し、解釈改憲を行った安倍内閣が、官僚に法の誠実な執行を求めらるのでしょうか。内閣総辞職なくして法を誠実に執行させることは困難かと思います。

 

これらが、平成28年度決算外2件の是認に反対する主な理由です。財務省の決裁文書改ざんに係る問題及びイラク日報に係る問題については、今般の警告決議において、内閣に対して警告することとなり、警告決議については賛成です。

  

 最後に、財務省による森友学園に対する国有地売却問題及び決裁文書の改ざん問題について、会計検査院の対応に2つ申し上げたい。

 一。政府の内部統制機関である会計検査院は検査院法を誠実に執行しているのですか。検査院は財務省の決裁文書改ざんを見逃しました。「去年国会報告書を出す前に、別の文書が2つあると会計検査院は知っていた?」「そういうことになります」これは野党合同ヒヤリングでのやり取りです。検査院は「文書の真正性の検証は必ずしも最優先事項と位置づけられていなかった」と釈明しましたが、財務省本省と国交省本省での書類審査だけでなく、近畿財務局、大阪航空局で実地の検査をしっかりしたのでしょうか。検査院法は実地検査を定めています。検査院には、検査院法を誠実に執行することを求めます。

 

 二。検査院は実のところ、内閣からの独立を定めた検査院法1条に反し、独立していないのではないですか。財務省・国交省が土地の適正値引額を国会報告書から外そうと検査院に働きかけを試みた疑惑。ことの真偽は置いても、そういう発想が政府にあるところに、日頃の検査院との関係が窺えます。検査院に事実を質したところ、情報公開法5条に触れるので答えられないと言われました。要は、「要請があったかどうかを答えると、財務省との今後の率直な意見交換や、検査院の意思決定の中立性が損なわれるかもしれない」「財務省に対する今後の検査上、正確な事実の把握が困難になるかもしれない」ということです。

 財務省との交流人事と、検査院OBの天下りを考慮した結果の答えだと思います。

 この際検査院は、情報公開法第1条を読み直してください。すなわち、

「国民主権の理念にのっとり」「行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、」「もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする」

 

決算委員会では、文書改竄見逃しを踏まえ、会計検査院における検査体制の強化に関する決議を行いました。この決議は事実上、国会の検査院に対する叱責です。が、私は決議を受けた河戸検査院長の発言に違和感を覚えました。「決議の趣旨を踏まえ、今後適切に対応する」。この発言は何なのでしょうか。河戸院長、叱責を受けて「適切に対応する」はないでしょう。お詫びすべき場では詫びる。毎年のコメントの使い回しでは検査院の姿勢が疑われます。

 

検査院の現場には優秀な職員が大勢います。彼らの努力により、今日まで政府に対する会計検査が着実に行われ、その成果は会計検査報告として国民に届けれてきました。現場職員のたゆまぬ努力に敬意を表します。

 

検査官会議を構成する3名の検査官は、こうした努力が生きるよう組織再生を図っていただきたい。主権者国民のために、政府の税金使用のあり方を厳しくチェックするという検査院法の理念に立脚すること。政府にOBの再就職などでお世話にならず、憲法機関としての矜持を持ち、内部統制機能を発揮すること。損なわれた独立性・信頼性の回復に向けた検査院の努力を、国会でチェックし見守りたいと思います。

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