前参議院議員 風間直樹 公式ホームページ

国会質問レポート

Report

2019.1.29 本会議 登壇


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【議事録】

○立憲民主党・民友会・希望の会の風間直樹です。
私は、ただいま議題となりました平成二十九年度決算について、会派を代表して、安倍総理及び関係大臣に質問します。
まず、毎月勤労統計の不正調査、統計法違反問題について伺います。
厚生労働省は、各自治体を通じて行う毎月勤労統計の調査において、五百人以上の事業所については全て調べるルールに反し、二〇〇四年以降、東京都の約千四百事業所のうち三分の一のみを勝手に抽出して調べていました。これにより、実態より低く出た平均給与が雇用保険や労災保険の給付額に反映され、二千十五万人もの方々への支給額が低くなりました。追加支給が必要になります。そして、予算案の閣議決定もやり直すことに。これは政府による前代未聞の違法行為です。
さらに、二〇一八年の給与水準の高い伸びは、データを修正しただけではなく、数値の算出方法を変更し、従業員三十人から四百九十九人の事業所の調査対象の半数が入れ替わった結果と判明。これでは、給与の伸びを大きく見せるため意図的に行ったと思われても仕方ありません。
政府は、発覚以降、第三者による特別監察委員会を設け、今月二十二日、結果を発表。厚生労働省は二十人の職員の懲戒処分を決定し、幕引きを図りました。しかし、特別監察委員会が否定した組織的隠蔽は本当になかったのでしょうか。疑念は深まっています。
不正調査が実施される前年、二〇〇三年には、不正な調査手法を認めるマニュアルが作成されました。そして、不正調査を続行する中、厚生労働省は、総務省への提出文書時や統計に関する公の会議の場でも、繰り返し、全数調査を行っていると述べています。また、全数調査から抽出調査に変更後も、課長級職員を含む職員や元職員は、不正と知りながら違法行為を引き継いできたことが特別監察委員会の調査で明らかになっています。これは組織的隠蔽であり、故意の統計法違反にほかなりません。
また、去る二十四日の衆議院厚生労働委員会の審議では、厚生労働省の職員が特別監察委員会報告書の原案を書いていたことが明らかとなりました。さらに、厚労省官房長が幹部聴取に同席、質問し、厚労省職員も課長補佐以下への聴取を行ったことも判明。もはや、特別監察委員会による調査の独立性は完全に崩れています。
さらに、総務省の点検作業では、国の公的統計のうち、五十六ある基幹統計の約半数、二十二統計で不適切な事例があり、うち二十一統計では統計法違反の疑いが排除できません。
公文書改ざんに続き、国家政策の礎である統計において長年違法行為が繰り返されてきたこと、これは、政府はありのままの事実、数値を明らかにするはずと考えてきた国民の信頼を根底から覆す行為です。
さて、この毎月勤労統計はアベノミクスが成功している根拠ともされてきました。実際に、総理は毎月勤労統計を根拠としてアベノミクスの成果を答えています。例えば、平成二十六年三月十四日、野田国義参議院議員の質問に対し、また、平成二十九年十一月二十九日、大塚耕平参議院議員の質問に対して。
今回の不正を受け、厚生労働省は改めて二〇一二年以降の再集計値を発表しました。その結果、名目賃金は全ての月で修正され、二〇一八年一月から十一月の伸び率は全て縮み、最大〇・七ポイントの下方修正。このように、アベノミクスの成果と総理が自賛した数値の根拠は崩れています。
総理、総理は、御自身が根拠とした数値は間違いであり、アベノミクス成功の根拠とは言えないとお認めになりますか。率直な見解を求めます。
あわせて、総理の責任についてお尋ねします。
憲法七十三条がうたう、法律を誠実に執行する責務を負っている安倍内閣が、国家公務員法九十六条による全体の奉仕者として公共の利益の実現を責務とする官僚を統制できていないのは明白です。安倍一強と言われる強い内閣が内閣人事局を通じて国家公務員の人事を強く統制しているにもかかわらず、重大な公務員不祥事が続発しています。憲法七十三条が内閣に求める責務をあなたは総理として果たしていると考えますか。お尋ねします。
また、職員は懲戒処分に処せられたものの、厚生労働省を指揮統督する根本厚労大臣の責任に総理は全く言及されていません。根本大臣は、十二月二十日に事態を把握するも、翌二十一日の来年度予算案の閣議決定にも閣僚としてはばかることなく署名。結果、閣議決定のやり直しという異例の事態に至り、国民生活に多大な影響が及ぶ騒ぎとなっています。この責任は極めて重大です。根本厚労大臣の罷免と総理の辞任を求めます。
さて、今回の勤労統計問題に関し、会計検査院、人事院、総務省行政評価局は、行政の内部統制機関として厚生労働始め各省庁に対する調査及び実地調査などの役割を十分果たしてきたのでしょうか。これら機関が機能していれば、重大な法令遵守義務違反となる公務員の信用失墜行為が続発するはずがありません。
内部統制機関の持つ行政の法令遵守を監視する権限には次のものがあります。会計検査院法二十五条、検査院が持つ実地調査権。国家公務員法十七条、人事院の行政機関に対する強力な調査権。総務省設置法第六条、総務省の各行政機関の長に対する資料の提出、説明を求める権限、また各行政機関の業務に対する実地調査権。
今回の統計法違反行為に関し、問題が発覚する前に、厚生労働省始め各省庁への内部調査、実地調査をどのように行ってきたのか。また、今述べた法令を踏まえて、今後どのように対応する考えか。国会法の規定により本日答弁できない会計検査院長を除き、総務大臣、人事院総裁の答弁を求めます。
同僚議員の皆様、これら機関が機能不全に陥っている構造的問題を国会で議論することを喫緊の課題として提起いたします。
次に、国会の運営について一言申し上げます。
さきの臨時国会での入国管理法改正案、水道法改正案、そして漁業法改正案での強引な採決。私たちは、安倍内閣の下、国権の最高機関としての国会が大きく変質しつつあると考えています。
なぜ国会は日本国憲法で国権の最高機関と規定されているのでしょうか。理由は二つ。第一に、国会議員が国民の直接選挙で選ばれ、民意を国政に直接反映すべき存在であること。第二に、国会に指名された内閣総理大臣が内閣を組織し、国民は内閣に行政権の行使を委託し、そして国会が国民の代表として行政権の行使を監視する責務を負っていること。
我が国議会制民主主義の歴史において、先人たちは国会の行政監視機能が健全に発揮されることに配慮し、その結果、十分な審議時間の確保や与野党合意の下での会議運営といった先例が重ねられてきました。しかし、与党によるさきの臨時国会の運営は非常に乱暴なものでした。
国会による行政監視機能、法案審査機能の行使は、今十分に果たされているとは言えません。安倍内閣の下、国権の最高機関となったのは、政府・自民党の人事権と霞が関の人事権を持つ総理官邸なのではないでしょうか。一方、私たち国会は国民に対し、与党支持者、野党支持者の区別なく、民意を十分国政に反映し、安倍内閣による行政権の行使を監視していると自信を持って言えるでしょうか。
安倍総理、行政権はあくまでも主権者たる国民が内閣に行使を委託しているものです。その認識はおありでしょうか。答弁を求めます。
平成二十九年度決算検査報告について質問します。
会計検査院は、検査報告を作成し、決算とともに内閣に送付します。本報告の掲記件数は三百七十四件、指摘金額は千百五十六億円となっており、前年度と比較しますと、件数は四十九件減少していますが、金額は二百八十二億増加しています。
省庁別で見ますと、掲記件数が最も多いのは厚生労働省の九十五件であり、以下、総務省五十一件、農水省四十二件、文科省、国交省がそれぞれ三十二件となっています。また、指摘金額では、防衛省の、重要物品であるのに物品増減及び現在額報告書には計上されていなかった航空機、艦船等に搭載する物品について、明確な計上基準を制定し、その内容を周知するなどして、物品増減及び現在額報告書への計上を適切に行うよう改善させたものの六百十六億円が最大となっています。
国民の血税が不適切に使用されることなく、国の資産も適切に管理されるよう、政府として指摘項目の再発防止に全力を挙げるべきですが、総理の見解を求めます。
国の会計を検査する会計検査院については、会計検査院法第一条で、「会計検査院は、内閣に対し独立の地位を有する。」とされています。一方、私は、検査院OBが検査対象である各省庁所管の法人や団体へ再就職する事例が、過去十年、毎年十名前後あることに触れ、そこに検査院OBの指定ポストがあり、所管省庁による再就職のあっせんがあるのではないかと繰り返しただしてきました。また、平成十八年度から二十七年度までの十年分の会計検査院報告書によると、報告書で検査院が問題を指摘した法人、団体に再就職する等の会計検査院OBも十三名おり、検査対象に再就職することの是非が問われています。
政府及び会計検査院は、検査院OB指定ポストの存在や省庁によるあっせんという疑いを否定しています。一昨年一月の代表質問での私の問いに対し、総理は、会計検査院の職員の再就職についても国家公務員法の規定にのっとって行われていると答弁されましたが、そもそも、検査院OBが検査対象である各省庁の所管する法人や団体に再就職していれば、各省庁に対する検査院の検査に遠慮や配慮が働きかねないと国民から疑われても仕方ないのではないでしょうか。総理の認識を伺います。
最後に、総理に伺います。
日米安保条約上、アメリカ軍は日本全国どこにでも望む場所に基地を置ける権利があるとされていますが、これは事実でしょうか。安保条約六条には、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において基地を使用することを許されるとあり、米国と安保条約を結ぶ他国のように基地を置ける場所を限定列挙はしていません。仮に北方領土四島のいずれかの返還が実現した場合、米軍が望めばそこに基地が置かれる可能性はあるのでしょうか。また、米軍が日本国内のいずれかに基地を置くことを希望した場合、日本政府が同意しないことも可能なのでしょうか。
以上をお尋ねして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。

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