前参議院議員 風間直樹 公式ホームページ

国会質問レポート

Report

2019.3.12 財政金融委員会 質疑


【You Tube リンク】

https://www.youtube.com/watch?v=AcaxN1Dgtd4

 

【議事録】

○よろしくお願いします。
今日は、日本の、我が国の経済成長についてイノベーションが果たす役割を、麻生大臣、そして今日は経産、文科の政務官にお越しいただいておりますので、意見交換をさせていただきたいと思います。
先般の麻生大臣の所信表明を伺いますと、やはりそこに通底している内容は、我が国財政が非常に厳しいということ、そのために各施策に関して財政上のハードルが非常にあるということであります。私も地元で座談会をしますと、参加者の皆さんから出る意見というのはもうほぼこれに集約されますね。高齢化が進んでいる、少子化が進んでいる、人が少なくなっている、この地域の未来どうなるんだろうと、どうしたらいいんだろうと、こういう声がまずたくさん出ます。
国会での議論見ていましても、これまで我々は財政難にどう対処するかということで、こちらの予算を減らしてこちらを増やすという、こういうゼロサムの議論をやっていることが多いんですが、今日はそうではなくて、イノベーションというものを活発にすることによって経済成長をどの程度促せるかということを質疑をしたいと思います。
イノベーションが起きた場合にどれぐらいの経済効果があるのか、その実例をちょっと世界経済の中から一つ探ってみました。アップルという会社の例です。アップルの場合、マックというパソコンもありますし、アイフォンもありますし、数多くの革新的な、まさにイノベーションを起こして、その起爆によって経済を活性化させる製品を多数出しているわけですけれども、過去のアメリカ経済の中でアップル社がアメリカ経済に貢献した経済的な規模はどれくらいかなと思って調べてみたんですが、ちょうど昨年一月にアップル社自身が、今後五年間でどれぐらいの貢献をアメリカ経済にできるかというプレスリリースを出していました。この中で、同社の活動がアメリカ経済の現状と将来にどれほど好影響を及ぼしているかをアップル社が説明しています。
それによりますと、今後五年間、同社がアメリカ経済に行うことができる直接的な貢献は日本円で三十八兆円だそうです。五年で三十八兆ですから、相当の規模ということになります。具体的には、アップルは、アメリカ国内のサプライヤーからの部品調達や投資、従業員への賃金支払などを通して、今後五年間で三千五百億ドル、約三十八兆円の直接的な貢献をしていくとしています。また、雇用面でもアメリカの経済に貢献しており、五十州全てで従業員を雇用し、その合計は八万四千人にも達します。さらに、今後五年間で新たに二万人以上を新規に雇用すると予想しています。こういうリリースです。
それで、翻って我が国において、今政府が成長戦略というものを行っていますが、将来のアップルを生み出すようなイノベーション施策というものはどんなものがあるのかなと思って、経産省と文科省からそれぞれの資料をいただいてみました。経産省の資料は今朝届きました。ざっと拝見しました。A4の用紙で五、六枚でしょうか。文科省の方は、こちら冊子で、二〇一九年度科学技術関係予算案の概要ということで、かなり豊富な事例が載っております。
これ、全部取り上げていると時間が足りなくなるので、両政務官にそれぞれちょっと簡単にまず伺いたいんですけれども、この経産省と文科省のイノベーション施策の中で、日本経済にとってそれを起爆するような大きなイノベーションを起こす可能性のあるものが多分それぞれあるだろうと思うんですが、両政務官、もしそれらがあれば、ちょっとかいつまんでこういうものがあるという御説明をいただきたいんですが。

○大臣政務官(滝波宏文君) 経産省のイノベーション施策についてお答えいたします。今先生お話ありましたように、イノベーションの関係の施策、多岐にわたるところがございますので、若干かいつまんでお答えさせていただきたいと思います。
まず一つは、IT投資など、また技術開発など、こういった無形資産への投資、ソフト投資と言っていいかと思いますけど、これが日本の場合まだまだ少ないというふうな観点からでありますが、この促進のために、研究開発税制ですとかIT導入補助金等の既存の施策についても、これは不断の見直しをしながら、必要に応じて改善を施し、無形資産投資の量的拡大を図っているところであります。
それで、あと予算の関係ですと、経産省におきましては、三十一年度予算でありますけれども、科学技術関係予算として六千七百八十六億円を計上してございまして、これらを通じて、先ほど先生から御言及ありました、当省の方で作っております様々な施策を整理したものにも書いてございますけれども、コネクテッドインダストリーズを推進するAI、IoT、ロボット等の革新的技術開発やイノベーションを生み出す環境整備としてJ―Startupを中心とした研究開発型ベンチャーエコシステムの構築、強化、国際標準化や国際連携の推進、二〇三〇年以降を見据えた先導的な研究開発などに取り組むこととしてございます。
この辺りは、未来を開拓するような革新的な開発がまだまだ日本で不十分だというところのこの質的な部分を何とか後押しをしようとしているところでございまして、同じように、昨年、生産性向上特措法を通していただきましたけれども、これに基づきまして、期間や参加者等を限定して、事業ではなくて実証と整理することによって規制が適用されない環境下でスピーディーにプロジェクトを実施することを可能とする新技術等実証制度、いわゆる規制のサンドボックス制度でありますけれども、これも創設しているところであります。
また、大きく方法の問題もあるかと思ってございます。オープンイノベーションがまだまだ足りない、自前主義が多い、こういう問題に対応するところでありますが、産学連携等の推進ですとか研究開発型ベンチャーの育成なども行ってございますし、今申し上げた特措法、生産性向上特措法において、データの共有、利活用を進めるための環境整備の支援も措置しております。
その他もろもろございます。アメリカの、先ほどアップルの話もございました、シリコンバレーなどを参考にしながら、私の下で省内にグローカル成長戦略研究会、ローカルな地方産業とグローバルな市場を、世界市場をつなげる、そういう成長戦略を考える研究会も立ち上げてございまして、地方の成長なくして我が国の成長なしと、そういった観点でも議論を行っているところでございます。
こういった様々な施策、先ほど御質問がありましたように、どれが大きく爆発するかといいますと、なかなかイノベーションというのは先が見通せないから大きなイノベーションが起きるというところがございますので一概には申し上げられないところはありますけれども、しっかりとこれらの施策進めてイノベーションを実現していきたいと思ってございます。

○風間直樹君 ありがとうございます。
ちょっと質問の仕方を変えます。どうしてもこういう場で質疑をすると総花的な話になってしまうので。
滝波政務官は政務官に御就任されて、去年の夏ぐらいですか、就任されたのが。十月ですか。そうするとまだ一年未満ということですが、就任以降、全国の例えば経産省が所管されている事業あるいは研究の現場というところに視察に行かれたことはありますか。そういう中で、いや、これはちょっとイノベーションすごいなと、これは日本経済に起爆的な影響を与えるなというものがあったかどうか。その二点をお尋ねします。

○大臣政務官(滝波宏文君) 地方のいろんなところに出張の折に、様々なブロック単位の会議等に経産省を代表して行ったりする機会がございますので、そういった機会捉まえて地方の現場の企業を視察させていただいたりしてございます。
その中でちょっと記憶に特に残ってございますが、産総研、経産省所管の研究所でありますけれども、九州のセンターの方に行かせていただきましたところ、ミニマルファブというふうなコンセプトで、半導体を作るのはすごい大型の投資が必要なんですけれども、それを極力小さくして、小さいウオーターサーバーぐらいの大きさのもので小さい半導体を作る、そういうふうなシステムを産総研がつくってございます。
例えばこういうものが何がプラスかというと、ベンチャーなんかが大型投資をしないでも、例えばその産総研の九州センターに行って、こういうものをちょっと作りたいんだと、それのパーツとして半導体を一つ作りたいんだと言うと、相談に行くと、比較的安くそういったものが作れる。そういうところから試作品を作って売出しに行くとかいうふうな、そういうサポートもしていたところが印象的でありました。

○風間直樹君 白須賀政務官にも同じことをお尋ねしますが、御就任以降、文科省の所管をする研究の現場ですとか、あるいは様々な大学ですとか、そういうところに視察に行かれたことがあるかということと、その中で日本経済に起爆的な影響を与えるイノベーションというものがあったかどうか、その具体例、以上二点、お願いします。

○大臣政務官(白須賀貴樹君) 文科省は基本的に、できたものというよりもこれから育つものを見ていくことが多いので、私が一番印象に残ったのは、やはり福島第一原発の近くでやっていました廃炉ロボコン。高専の学生さんたちが廃炉をするために必要なロボットをコンテストで競っているというレベルの高い、かなり高いコンテストをやっておりまして、それこそ一、二年前まではただこういうふうに積んであったブロックを越えるだけのロボットの技術だったのが、今ではほとんど、廃炉をする予定の原発のモチーフにしたところに穴を通っていって下りていって、そしてそこから下に落ちているものを回収して上がってくるまでをコンテストにしているもの等がございます。
やはり、これから廃炉も含めて何十年という時間を掛けていきますから、あそこでのやっぱりロボット技術等の開発、そういったものの先端地域として私はなかなか面白かったなと思っておりますし、また個人的には、本当に個人的にはですけれども、やはり、今は計画段階ですけど、国際リニアコライダーみたいなもの、ああいったものがしっかりと造られていけば、少なくともあそこで造られて研究すると世界の研究者が二千人ぐらい来ますので、その方々を世界で本当にお金を出して呼び寄せたら物すごい金額掛かりますが、できることによって集まってきてくださるということも考えていきますと、そういったものがやっぱりイノベーションの起爆剤になるんじゃないかなと個人的には思っております。
以上です。

○風間直樹君 ありがとうございました。今お二人に挙げていただいた実例、私もちょっとこれから調べてみたいと思います。
それで、ここからは財政の話に入っていくんですが、当然イノベーションを活性化するには資金が必要でして、例えば国からのそうした研究に関する委託開発あるいは研究費用の支援、もう一つはそういう研究の資金源となる基金の設置、大学単位ということになるのか、あるいは国家単位ということになるのか。
それで、その辺が我が国でどうなっているのかということをちょっと調べてみたんですが、日米の大学の資金力の比較なんですけれども、これは白須賀政務官にお尋ねをしますが、日米の大学別の運用基金を比較した場合、投資の運用益、そして国の研究開発委託、この二つの項目で日米間のギャップというのはどれぐらいあるのか、ちょっと教えていただけますか。

○大臣政務官(白須賀貴樹君) 風間先生の質問したい内容よく分かりますので、まず全体のお話をさせていただきますと、日本とアメリカでは大学の制度や規模が異なるため、年度ごとの金額が大きく変動しているために一概に比較することは困難ですが、一大学当たりの投資運用益を比べますと、アメリカの州立大学は約六・三億円、アメリカの私立大学がマイナスの一・四億円、日本の国立大学は約一千二百万円、日本の私立大学は七千二百万円となっております。そしてまた同様に、一大学当たりの国などからの研究費の受入れを比較しますと、アメリカの州立大学は約四十三億円、アメリカの私立大学は十二億円、日本の国立大学は二十九億円となっております。
これ、でも全体の話ですから、恐らく、先生が提示されましたこの資料の大学で比べますと、やっぱり東京大学とハーバード大学を比べるのが一番分かりやすいと思いますが、東京大学とハーバード大学比べますと、二〇一八年、東京大学の全ての収入は二千三百四十七億円、それに対してハーバード大学は五千六百七十二億円でございます。その五千六百七十二億円のうち約三九%の二千二百一億円がこれハーバード大学の運用益になっておりまして、そしてほかのハーバード大学が提示している資料を見ますと、運用資金の総額は約四兆円もございます。その四兆円を、びっくりするぐらいの高利回り、一〇%で利回り取りまして、ざっくり四千億ぐらいもうかっているんですが、そのうちの約二千億円を大学に入れていると。
やっぱりこの規模感というのは物すごくレベルが高いものでございますが、日本はまだそういったものが、元々の種銭が、元々のお金が、資金がないので、それをこれから強化していくために、御党の議員立法でもいただきました科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律を、昨年制定させていただきました。これ本当に立憲民主党の皆様方も議員立法で御協力いただきまして、これをしっかりと運用していくことによってこのギャップが埋まっていくようなものだと思っております。
以上です。

○風間直樹君 ありがとうございます。
今、白須賀政務官にお話しいただいたように、寄附あるいは運用による基金というものを我が国もそろそろ本腰を入れて考えた方がいいんじゃないかと私は強く感じております。
文科省、経産省からもイノベーション実現のための成長戦略施策というものをリストで出していただきましたが、いろんな項目が並んでいるけれども、いかんせん、その予算の規模感が非常に小さいんですね、今御指摘いただいた例えばハーバードのような規模と比べると。
それで、今日配付資料でお配りしたのは、日米の大学別の運用資金のリストということになります。これ、安宅和人さんという方が分析をし作った資料でして、この人は前ヤフーの役員、そして今は慶応大学の湘南藤沢キャンパスで教授を務めていらっしゃいますけれども、安宅さんがそれぞれの資料をいろんなデータからまとめました。
このちょっと安宅さんの話をまとめてみましたので、簡単にそれを御紹介しますと、まず日米の大学の資金力の差が大きいと。日本の大学は国際競争力のない給与、スタッフ不足の環境にいると。これは、最近の運営費交付金の話をめぐっても大学関係者から噴出している声でもあると思います。
この日米のギャップを解析すると、圧倒的に大きいのが投資運用益、次が国の研究開発委託となっている。大学別の運用基金を見ると、アメリカの大学の数兆円に対し、東大は百十億円、京大に至ってはない可能性すらあると。私の調査では、京大も約百億円規模の運用基金を持っているようでありますので、付言をしておきます。一過性の予算ではなく、人材開発に向けた国家的な運用基金をつくり上げなければ、このアメリカの規模に対抗するのは難しい。
一つの提案としてこの表が出てくるんですが、トップ研究大学の強化費用の運用基金として十兆円程度を準備し、これは日本政府として準備しという意味であります、運用プロを任命して七%ほどの運用益を出し、その利益の半分ほどを予算化していく。これは、今ほどの白須賀政務官の御説明、ハーバードの例からも、荒唐無稽な話ではないということが分かると思います。それによって、大学の人件費や施設、それからPhD学生の費用問題など、多くの点が改善できる。アメリカにある、大学や研究機関に直接寄附をする、また勤務先が更にマッチアップすると税的に考慮される仕組みは日本も学ぶべきである。また、アメリカでは、連邦政府が大学や研究機関にかなりの研究開発を委託している。ここからスタートアップが数多く出て、ノーベル賞受賞者も輩出していると、こういう話なんです。
それで、私はこのアイデアは非常にすばらしいなと思っていまして、実際、この配付資料を見ますと、ハーバードの場合、基金が三兆数千億規模と、それに対して東大の場合百十億規模ということで、桁が違うわけですよね。このハーバード並みの大学が、そこにありますように、スタンフォード、MIT、イエール、プリンストンと、それぞれ兆円規模の運用基金を持っています。これは毎年度こういう規模だということじゃなくて、これは二〇一五年現在でこれだけの基金の規模だということですから、恐らく二〇一九年現在の今でもこの規模はそう変わらないんだろうと思います。彼らは運用のプロを雇って、それぞれの数兆円の基金を元にそこから毎年一〇%前後の運用益を上げて、その半分程度を実際に研究開発資金として学内で使っているということであります。
今、我が国は翻って財政難ではありますが、いつまでも財政難を嘆いていてもこれはしようがないので、まず小さな規模からでもこうした基金をそれぞれの大学に設けさせる、あるいは政府として基金を用意するというところから始めたらどうかなと思うんですね。
そこで、各大学の基金の現状も調べてみました。日本の場合、非常に強い国の縛りがあります。例えば、運用するときの金融商品はこういうものでなければならないというところまで含めて、箸の上げ下げに至るまで強く縛っています。同時に、大学の中で、そうはいってもある程度裁量権を持って比較的自由にやっていいよと国から言われている大学は、東大や京大を含め約十校前後に限られています。この辺を少し変えていったらどうかなというのが私の今日の問題意識であり、政府に対する提案なんですが、麻生大臣、いかがでしょうか。
大臣は企業経営者でもいらっしゃいますし、研究開発の重要性も経営者として肌身で感じていらっしゃる。また、企業が新たなイノベーションを起こすときに、通常であれば銀行から借入れをするということになると思うんですが、銀行が、日本の場合、そうしたものに対してどの程度の貸出しをするか、この部分も肌身を通してなかなか容易でないということもお感じかと思います。仮に、日本政府がこうした政府による基金を設けて、それを通して全国の大学や研究機関の研究を支援する、あるいは政府として研究開発費用を大規模に予算化して、それを民間の企業等に渡していく、こういう可能性について、大臣のお考えを伺いたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 急な御質問ですけれども、少なくとも今の話を伺っていて、少なくとも大学にその種の運用基金を預かって、仮に預かってですよ、運用して金もうけできる才能のある人が大学にいるんですかね。そんな人がいたら、各校みんな飛び付くと思いますけれども。なかなかおられないんじゃないんですかねと、まずそう思います。ましてや大学の中に。
大学が金もうけをするために、基金を殖やすために、そういう特殊才能のある人を引き抜くわけですかね、どこかから。その人には多額の給料を払ってもらわないと、その人はとてもやらぬと思いますね、常識的に。かつて日本の政府でそれをやろうとしたら、その給料が高過ぎて、わんわん言ってみんなで潰したわけですから。ついこの間の話ですわな、これ。それ、大学には認めるというわけ。それ、御党ではそれは賛成されるんですか。風間先生の御意見ですか、御党の御意見ですか。私は、ちょっとそこはついていけぬのでよく分かりませんが。
少なくとも、そんな簡単に年率一〇%で回れるような能力はとても今、日本の大学の中にいるとは思えぬし、余りそういった有能な方を聞いたことがないので、ちょっと正直、かなり現実的に、としては難しいかなという感じはしますが、ただし、大学としてきちんとしたそういった国からの運営資金に頼らないいろんなものを持とうというのは、極めて正しい方向だとは思います。

○風間直樹君 大臣、実は、例えば年率で一〇%程度の運用益を上げることができる能力を持った運用担当者というのは、今世界中にかなりの数がいます。
私もこういう委員会に所属しておりますので、国内でもいろんな運用業者の関係者と会って意見交換をすることがありますが、これは運用する資金の規模にもよるんですけれども、といいますのは、どの金融商品で運用してそれだけの利益を上げるかということになってきますので、例えば百億、一千億の運用資金である場合とアメリカの大学のように数兆規模の運用資金である場合とでは違ってくるんですけれども、例えば国内の運用業者で、今、年間千五百億とか二千億程度の資金の運用を任されて最高の運用益を上げている業者というのは、私が知っている中では年率で五〇%の利回りを上げている業者がいます、コンスタントにですね。国内でこういう状況ですので、世界でもそういう能力を持った担当者はかなりの規模いるだろうと。
同時に、今大臣がおっしゃったのは先日の経産省の例だと思いますけれども、なかなかそういう運用担当者というのは、当然支払うものも大きくなりますので、そこはどうなんだというお話でしたが、これは非常に単純な話でありまして、その人が運用することによって上げた運用益の中から何%かの報酬を払うということでそこはクリアになる問題なんだろうというふうに思っています。
したがいまして、私は可能性は十分検討する余地はあるんじゃないかと考えています。これは我が党の考えではなく、私個人の考えでありアイデアですので、また引き続き質疑をさせていただきたいというふうに思っています。
そんなことで、政府が今後こういう国家的な基金の立ち上げを検討するかどうかという点は、今の大臣の御答弁とかからすると、現状では余り検討する準備はないということかと思いますけれども、一つ問題提起を今日させていただきますが、大学単位ではこうした運用基金を、東大始め、あるいは京大始め、持っているところがありますので、そこの縛りについては是非、財務省、金融庁、あるいは文科省としても、少し柔軟化するための検討をしていただきたい。それによって、東大も京大も相当自分たちの基金で運用収益を上げていける可能性が出てくると思っています。この点について、白須賀政務官に御答弁をお願いします。

○大臣政務官(白須賀貴樹君) 風間先生の御質問は、恐らく大学の財政基盤を強化するために規制緩和を行うべきではないかという御質問ということでよろしいですよね。運用ですね。
ですから、国費も含めて財源の多様化というのはやっぱり必要でございます。その中で、大分変わってきたこと、今改革している中には、やはり科学技術イノベーション活性化のための制度改正を昨年しました。
その中では、産学官連携のベンチャーの創出等でも、今までは大学が、ベンチャー企業が使ったときには対価としてお金を求めていた、ベンチャー企業にお金を求めていたんですけれども、そのベンチャー企業に新規予約権、株の新規予約権を出すことを許すと。そしてまた、今までオッケーだったんですけれども、それはすぐ売りなさいという指導だったんですが、ちゃんと上場するときとかまでしっかりと保有することができるようになって、また、あと、ムーンショット型の基金も含めて、今まで個別の法改正によらず資金配分機関に基金を造成できるスキームもつくってきましたので、ちょうどこれから、今動き出すところでございますので、注視していただきたいと思っております。
以上です。

○風間直樹君 ありがとうございます。また注視し、フォローをしていきたいと思います。
多分最後になるかと思いますが、麻生大臣に国務大臣としてお尋ねをしたいと思います。
一月の二十九日に私、本会議で代表質問をいたしました。その代表質問の最後に北方領土返還交渉に関連する質問を一つしたんですけれども、こういう質問をいたしました。日米安保条約上、米軍は日本全国どこにでも望む場所に基地を置ける権利があるとされていますが、これは事実でしょうかと。この質問の趣旨というのは、お気付きのとおり、北方領土のいずれかが返ってきた場合、そこに米軍基地が置かれる可能性があるんじゃないかということをかねがねプーチン大統領が言っていますので、その法的可能性について尋ねたものであります。
今日なぜ私がこの委員会でこのことを取り上げるかといいますと、この質問をしているときに、ひな壇にいらっしゃった麻生大臣が、私の記憶では、私の方に体を向けていただいて、それはないとひな壇でおっしゃったと私は記憶をしているんですけれども、大臣、こうした委員会でお尋ねをして恐縮ですが、それはないとおっしゃった大臣のこの問題に関するちょっと事実の認識をお尋ねしておきたいんですけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 一月二十九日、ひな壇で何を言ったかって、ちょっと正直記憶がありませんから、議事録も残っていないような話なんでしょうから、ちょっと正直記憶はないんですが。
御存じかと思いますけれど、これ、日米安保条約というものとそれからいわゆる関連の取決めによりまして、少なくとも日本国内の施設とか区域というものについて使用というものを許されておるのは御存じのとおり。米軍がですよ、日米安保条約に基づいて。しかし、どこに施設とか区域を置くかについては、これはあくまでも日本政府の同意がなければならぬということだけははっきりしておりますよ。

○風間直樹君 ありがとうございます。また別の委員会で所管大臣とこの質疑はしたいと思います。
それで、最後、若干時間がありますので、麻生大臣に簡単に伺いますが、今日は三月の十二日ですね。ちょうど六年前の、私の記憶では三月十四日だったと思いますが、参議院本会議で黒田日銀総裁の同意人事案件が可決されました。つまり、黒田総裁の異次元金融緩和が始まってからほぼ丸六年がたったということになります。
そこでお尋ねをしたいんですが、アベノミクスの三本の矢に対する大臣の評価について、実施から丸六年経過をしているわけですけれども、この三本の矢それぞれの成果に対する大臣の評価、点数でいうとそれぞれの矢に対してどれぐらいの点数を大臣は付けていらっしゃるのか、簡単にお伺いできればと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) このアベノミクスの三本の矢と言われるものに関して、私どもとしては、結果として総体的には、まずGDPとかいわゆる企業収益とか、それから有効求人倍率、失業率、まあいろんなものがありますけれども、そういったものは総じて私どもとしては大きな成果を上げられたことができたと思っております。
そういった中で賃金のアップというような話も出ますけれども、これは、少なくとも連合の調査によれば二%の高い水準でずっと上がってきているということですし、総雇用者所得見ましても実質でも名目でも伸びておりますので、経済の好循環は着実に回っているんだと思いますが。
三本の矢をそれぞれで見ていくということになるんだと思いますが、金融政策ということについて言えば、政権交代の後、日銀の共同声明というのを、その前の政策、いわゆる白川さんのときに共同声明をさせていただいているんですが、したがって、そのときの共同声明に基づいて物価安定目標の実現を目指して大胆な金融緩和というのを推進して量的・質的金融緩和を導入させていただいた結果、マクロ経済政策と相まって、もはやデフレではないという状況をつくり出すことができたんだと思っております、金融政策につきましては。
財政政策につきましては、これは過去最高水準のGDPというのを達成しておりますし、国と地方と合わせた税収も約七年間で二十八兆円税収が増えておりますし、そういうところの経済状況に応じていろいろ財政運営を行いつつ、歳出改革の取組も併せて継続するということをさせていただいて、経済再生と財政健全化の両立を図らせていただいて、少なくとも、税収を増やす、新規国債発行等々を抑える等々、減らさせていただくということができたんだと思っています。
それから、いわゆる規制等々ありましたけど、これは農業とか医療とかエネルギーとかいろいろ岩盤規制というのをやらせていただきましたけれども、農協の改革も六十年ぶりにさせていただきましたし、それからいわゆるガスとか電力の小売とかいうのをやらせていただいたり、エネルギーとか農業、医療もありましたけれども、患者の申出療養の審査期間というものを六か月から六週間に短縮させる等々、いろんなものをやらせていただいて、法人実効税率も二〇%台までということを実現させていただくことができましたし、TPP11とかできっこないとか言われた話でしたけど、これも、TPP11も合意に、日本のリーダーで合意ができましたし、日本とEUとの間のEPAの発効等々、民間投資を喚起するようないわゆる成長戦略という、様々な分野で実行してきたと思いますので、我々としてはそれなりの、まだまだ足りない部分はいっぱいありますけれども、そういった部分も含めまして、私どもとしては総じてそういったものが確実に出てきた成果が今の数字に表れてきていると思っております。

○風間直樹君 先ほどの質疑でも景気の下方修正の可能性についての議論がありましたけれども、六年前、本当に鳴り物入りで登場したアベノミクスでした。特にこの金融緩和については、黒田総裁も当時非常に意気軒高だったというふうに記憶をしています。
今後また景気に関する数値等は注視する必要がありますけれども、本当に今大臣おっしゃったように、この三本の矢が日本の景気をまさに起爆させたのかどうかというのは恐らく今年中に結論が出るんだろうということで、私もフォローし、またこの場で質疑をさせていただきたいと思います。
以上で終わります。ありがとうございました。

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