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国会質問レポート

Report

2019.3.20 財政金融委員会 質疑


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https://www.youtube.com/watch?v=h6tbHbosJd4

 

【議事録】

○よろしくお願いします。
昨日に続きまして、今日は在日米軍基地の費用負担の問題について取り上げたいと思います。
この財金委員会で在日米軍基地の問題、地位協定等取り上げるのは比較的珍しいかと思いますけれども、私、長年外交を専門とし、また、外交防衛委員会でも議論をしまして、我が国の財政が非常に困難な中で、やはりこの在日米軍基地の費用負担についてしっかりと原則を確認することが大切だと思っています。
それで、最初に外務省の参考人にお尋ねをしたいんですけれども、この費用負担につきましては次回の見直しが二〇二一年と聞いておりますけれども、この見直しの交渉をする場というのが当然設けられると思うんですね。この場にもちろん日本側からも政府の担当者たちが出ていくと、アメリカ側からも向こうの担当者たちが出てくると。
お尋ねをしたいのは、アメリカ側の構成メンバーがどういう方かということなんです。これ、シビリアンもいらっしゃるでしょうし、米軍人もいらっしゃる、両方それぞれ含まれると思うんですけれども、このアメリカ側の構成メンバーのうちシビリアンと軍人の割合でも結構ですし、あるいは人数でも、大体分かればで結構なんですが、外務省の参考人、御答弁お願いします。

○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。
委員御指摘いただきましたとおり、現行の在日米軍駐留経費負担特別協定は二〇二一年三月末まで有効でございます。
日本とのアメリカとの新しい交渉についてはまだ始まっておるところではございませんが、あくまで一般論として申し上げますと、先般、米韓の特別協定の交渉で米側の代表をしておりましたのはティム・ベッツ国務次官補代理でございます。また、前回の日米特別協定の交渉につきましても国務省の次官補代理クラスがヘッドを務めておりまして、通常、国防省の担当幹部、さらには在日米軍、さらには大使館等の担当者も協議に参加するというのが、一般論としてそういう状況でございます。

○風間直樹君 例えば、日米合同委員会というのがありますね。これ、毎週木曜日ですか、日本の外務省でやるときと、それから麻布にあるサンノーホテルでやるときと、交互にやっていると聞いていますけれども、このときの構成メンバーも、たしかアメリカ側は、トップはそこの米大の首席公使ですかね、で、あとは米軍人だと。つまり、このアメリカ大使館の公使以外は軍人がみんな出てくるというふうに聞いていますけれども。
この費用負担の交渉の場合はどうなんでしょう。やはり今おっしゃった国防次官補代理というのがシビリアンでは一人だけ入っていて、あとは全員米軍人と、こういう構成なんでしょうか。

○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。
まず、日米合同委員会でございますが、米側の代表は在日米軍の副司令官でございます。それで、委員御指摘のとおり、通常、米国大使館の公使も参席するということになっております。
また、特別協定の交渉について申し上げますと、先ほど申し上げましたとおり、米韓の交渉も前回の日米の交渉も国務省の次官補代理が首席交渉官を務めておったと承知しております。ただ、これまで私の経験上も、シビリアンも軍人も両方おりましたが、代表はシビリアンであるところの国務次官補代理が務めておったところでございます。

○風間直樹君 そうすると、合同委員会の場合とはかなりメンバーの顔ぶれが異なると、こういうことですね。
つまり、私が確認したかったのは、非常にすぐれてこの我が国の財政負担の問題ですので、この大事な交渉をお互いにシビリアン同士できちっとやっているのかという確認をしたかったんですが、そういうことで間違いないですか。

○政府参考人(船越健裕君) 次回交渉はまだ始まってございませんが、前回の日米の交渉につきましても米側の首席交渉官は国務次官補代理でございまして、我が方の、もちろん最終的な政治判断はございますが、事務的な交渉といいますのは外務省、防衛省のシビリアンを中心に交渉をしておったところでございます。

○風間直樹君 ちょっとしつこいようですが、アメリカ側の交渉担当者たちもこれはシビリアンが中心ということでよろしいんですね。例えば、向こうの構成メンバーのうち半分以上を軍人が占めているということではないんですね。

○政府参考人(船越健裕君) 記憶で申し訳ございませんが、過去の交渉におきまして、在日米軍の軍人が交渉に参席しておったとは思いますが、それが多数を占めておったとは認識しておりません。

○風間直樹君 分かりました。これはちょっと後日また詳細確認させていただきます。
それで、次の質問ですが、今日、配付資料で地位協定の二十四条をお配りしております。
昨日もこれやらせていただいたんですけれども、要は、この二十四条の一項で在日米軍基地の費用に関する大枠、誰が何を負担するかという大枠を抽象的に定めていると、二項でそれを具体化していると。これは、日米安保条約、地位協定等々、日米間の安全保障に関わる取決めにほぼ共通するパターンであります。
それで、お尋ねは、この二十四条に示される日本側の負担とそれから米側の負担、恐らくそれぞれ、これ外交交渉ですから、この地位協定が決まった当時、お互いの原則というものを確認したはずなんですね。日本側がどういう思想、原則に基づいて何を負担するか、同様に、アメリカ側がどういう思想、原則に基づいてどの部分を負担するか。その原則について、日本側の負担と米側負担の原則は何か、お尋ねします。

○政府参考人(船越健裕君) ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、経費の分担に関しまして、日米地位協定第二十四条は、同条一におきまして、日本に米軍を維持することに伴う全ての経費は、同条二により日本国が負担するものを除くほか、米国が負担する旨を、また、同条二において、日本は、日米地位協定第二条及び第三条に定める全ての施設・区域及び路線権を米国に負担を掛けないで提供する旨をそれぞれを規定しております。
この規定そのものが、まさに委員御指摘の原則というものを定めたものと認識しております。

○風間直樹君 そうしますと、私の理解では、日本側の負担の原則というのは、基地、それからその出入りに必要な路線権、そして相当の場合の補償と、この三点かなと理解をします。一方で、米側の負担の原則というのは、米軍を日本国内で維持するための全ての経費と。こういう理解で間違いないでしょうか。

○政府参考人(船越健裕君) 具体的には日米地位協定第二十四条に規定しておるとおりでございまして、今委員から御指摘いただきました日本側が実際に負担している経費につきましては、従来、この規定に従いまして国有財産の無償の提供を行うとともに、土地の借料等を負担しております。さらに、昭和五十年以降、我が国は労務費の一部及び提供施設整備、FIPに関する既定経費等を日米地位協定の範囲内で負担しているところでございます。

○風間直樹君 そうすると、結局アメリカ側の負担というのは、この日本国内で在日米軍を維持するためのほかの全ての経費という理解で間違いないわけですね。

○政府参考人(船越健裕君) 繰り返しで恐縮でございますが、日米地位協定第二十四条は、同条一におきまして、日本に米軍を維持することに伴う全ての経費は、同条二により日本国が負担をすべきものを除くほか、米国が負担する旨を書いておるところでございます。また、委員御案内のとおり、その後、昭和六十二年以降は、日米地位協定の特則であるところの特別協定に沿って日本側が一定の負担をしているところでございます。

○風間直樹君 分かりました。お互い同じことを言っていると思いますので、それで結構です。
それで、もう一つ、ちょっと重要なことをお伺いしたいんですが、在日米軍に対して日本がその基地を提供していると。それはみんな知っていることなんですけれども、じゃ、その見返りとして、その対価としてアメリカ側が提供するものは何かと。この点がちょっと国民の間でも、それは、アメリカ側はこれを提供しているねという明確な理解の共有がないと思うんですけれども、このアメリカ側が日本の基地提供に対する見返りとして日本に対し提供しているものは何なのでしょう。

○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。
見返り、対価という観点から御説明申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じますが、委員御案内のとおり、日米安保条約五条に基づきましてアメリカは日本の対日防衛義務がございまして、また、日本は第六条に基づきまして施設・区域の提供等を行っているところでございます。この日米安保条約の実施のために日米地位協定が存在するところでございます。

○風間直樹君 なぜこのことをお尋ねしたかというと、今、船越さんが御答弁された内容をアメリカの同盟国でつぶさに検討してみると、比較してみると若干の違いがあるんですね、御案内のように。例えば、NATOに対するアメリカの提供するものと日本に対してアメリカが提供するものというのはかなり違う。特に私が一番大きな違いだと思うのは、日米安保条約の場合、アメリカ側がその国内法の規定に基づいてという、そういう趣旨の一文が入っていますね、これはたしかNATOの方にはなかったと思いますが。そういう意味では、同盟国によっても一律ではないということなんだろうと思います。
私自身は、もろもろの分析をしてみると、結局、日本が基地を提供する、それに対してアメリカが日本に提供しているものはいわゆる核の傘、拡大抑止と言われるものに集約されるのではないかなというふうに考えています。例えば、これは一九七二年に当時のキッシンジャー、このときは大統領の補佐官でしょうか、ニクソン大統領に対してしたためた覚書の中にこういうものがあります。日米同盟においては、我々が日本に核の保護を与える代わりに、日本は我々が基地を使えるようにしなければならないと。これが一つのアメリカ側が考えているそれぞれの負担の原則ではないかというふうに思います。
それで、一応確認をしておきますが、この地位協定の二十四条で日本が負担する費用については原則が明示されているわけですけれども、この日本の費用負担に対してアメリカ側が何かを対価として提供する、何かを見返りとして提供するという、そういう対の形になっているようなものはあるんでしょうか、ないんでしょうか。

○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。
繰り返しで恐縮でございますが、まさに日米地位協定第二十四条は、同条一において、日本に米軍を維持することに伴う全ての経費は、同条二により米国が負担するものを除くほか、米軍が負担するという規定になっておるところでございます。

○風間直樹君 費用負担に対する向こうの対価、見返りはないというふうに理解をいたしました。
それで、次の質問なんですけれども、配付資料の三ページ目なんですが、防衛省の資料で、過去五年間に日本側が負担した米軍岩国基地における支払実績、施設整備関連についてという資料を配付いたしました。ちょっと具体的にお尋ねをしていきたいと思います。
まず、この山口県にある米軍の岩国基地ですが、これは米軍のどの軍隊の何のための基地なのか、政府委員ですかね、御答弁をお願いします。

○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。
岩国には第一二海兵航空群という海兵隊の航空部隊が所在をしておりまして、そこには、例えばF35BですとかあるいはFA18といった戦闘機、あるいはその電子戦機が所在をしておりまして、海兵隊に対するエアカバーを提供しておるところでございます。

○風間直樹君 局長、済みません、ちょっと声が小さくて聞き取りにくかったんですが、御答弁から推測して質問します。
要は、海兵隊部隊がそこにいて、海兵隊、米海兵隊に対するエアカバーを提供している、こういう趣旨だったと思うんですけれども、エアカバーというのは何ですか。

○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。
海兵隊は、地上部隊と航空部隊が基本的に一体として行動するような群を組んでおりまして、地上部隊が行動することに際して、必要に応じて固定翼機が言わば援護射撃をするという状況でございます。

○風間直樹君 今日は、外務、防衛の政務官お二人と、あと政府委員では、外務省から船越さん、そして防衛省からお二人お越しいただいているんですが、ちょっとこの五人の皆さんに簡単でいいのでお答えいただきたいんですけど、皆さん、岩国基地の視察に行かれたこと、何回ぐらいございますでしょうか。

○大臣政務官(辻清人君) 委員にお答えします。
公務として昨年に政務官に就任してからは岩国基地には行ったことありませんが、ほかの基地として、昨年、横田にペンス副大統領訪日への出迎えで一度、また、本年に入って在日米軍司令官新旧交代式でまた再度横田には行っています。

○大臣政務官(鈴木貴子君) 私は、政務官に就任をいたしましてからは、まだ岩国基地の方には視察へは行っておりません。

○政府参考人(船越健裕君) 現職では岩国基地に視察しておりませんが、地位協定室長をしている時代、岩国基地を視察させていただきました。

○政府参考人(平井啓友君) 私は施設の関係の仕事が多かったものですから、今までに十回ほどは岩国の方へ行って現場を見ております。最近は余り行っていませんけれども、過去十回ほど行っています。

○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。
私も、現職ではございませんけれども、数年前に視察したことがございます。

○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。
現職において一度ございます。それ以前においても何度か訪問させていただいたことがございます。

○風間直樹君 ありがとうございました。大変参考になりました。今日の質疑をする上で、現地岩国基地を見ていらっしゃるかどうかというのが極めて大事なものですから。
今伺った限りでは、恐らく一番視察、訪問されているのが平井施設監でしょうかね。それから、石川さんと中村さん、船越さんも一度以上はいらっしゃっていると、こういうことだと思います。
これ、ちょっと、政務官お越しいただいているのに政府委員と質疑をして大変恐縮なんですが、この岩国に行かれた方、例えば平井さんが一番いらっしゃっているので平井さんに御答弁をお願いしたいと思いますが、あそこに行って相当感じることがあると思うんですよ。非常に大きな印象を受けると思うんですね、恐らく日本人があそこに行くと。
平井さんの場合、今まで何度も足を運ばれていらっしゃいますが、どんな印象をお持ちでいらっしゃいますか、米軍岩国基地という基地に関して。

○政府参考人(平井啓友君) 済みません、私、過去十回ほど行っているんですが、沖合移設の頃にかなり行っているということで、沖合移設が終わってからここ十年近く行っていないということもあって最近の状況はよく分かっておりませんが、平面図等で見る限り、かなりのものが整備をされているというふうに感じております。

○委員長(中西健治君) もう一度お答えいただけますか。

○政府参考人(平井啓友君) 平面図で見る限りは、かなりたくさんの施設が整備をされてきたというふうに感じております。

○風間直樹君 例えば、じゃ、外務省、船越さんの場合、いかがでしょうか。

○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。
私が地位協定室長時代に視察したときに比べまして、そのときもまさに海上滑走路の移設というのが大きな話題になっておりましたが、その後、様々な観点から最新の整備というのが展開して、非常に更に重要な基地になっているというふうに認識をしております。

○風間直樹君 ありがとうございます。
私、ここに行きまして非常に衝撃を受けました。なぜかというと、今日の配付資料を御覧いただきたいんですが、平成二十五年から二十九年度までに我が国の国費としてここに投入されている金額というのがすさまじい金額なんです。
例えば平成二十五年度の場合、これ、単位が百万円ですから約五百億ですね。その後、六百六十億、千三十億、千五十億、九百七十億と、こういう推移で過去五年来ているんですけれども、これ全部五年間トータルしますと多分四百五十億ぐらいになると思います。これだけの工事を単年度にこの規模で地方の一自治体に投じている例というのは、多分我が国ではないと思います。これ五年だけの資料ですが、更に過去に遡ると、よりこれは膨らむと思いますね。
これは今御答弁にありましたように、様々なこの施設関連に関する工事を今なお継続して行っているために出ている経費です。言ってみますと、もう何かそこだけ盆と正月とクリスマスが全部一緒に来たような雰囲気ですね。物すごい量の工事用車両が出入りをしていますし、工事も非常に活発に行われています。そういう意味では、私は、岩国市の地域経済というのはこの施設整備関連の工事だけでもかなり潤っているんじゃないかと思うんですけれども、今日質疑したいのはそういうことじゃなくて、これ何のためにやっているかということなんですよね。
この施設関連の整備、これは目的何なんでしょうか。これも政府委員で結構です。

○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。
全ての施設の目的につきまして今申し上げるような資料は持っておりませんけれども、岩国は昨年、厚木から空母艦載機部隊が移駐をしまして、相当数の固定翼機が岩国に移ってまいりました。それの関係で、隊舎ですとか庁舎ですとか、そういったものが相当増えたということでございます。

○風間直樹君 先ほども御答弁いただきましたけれども、これは海兵隊の基地です。現地に行きまして気付きますのは、米軍の海兵隊が要は紛争地、戦闘地にまず真っ先に投入されるときに、それを空から援護するための戦闘用の兵器が全てここに置かれています。戦闘機もあるでしょう、攻撃用のヘリもあるでしょう。圧倒的な攻撃力に私は非常に圧倒されましたという基地です。この基地を岩国に日本の理解の下に置いているというのは理由があると思うんですね、過去の日米間の様々な交渉の中での理由があると思います。
それで、ただ、残念ながら、今この配付資料に書かれています例えばFIPとか空母艦載機の移駐等のための事業、それぞれの費用項目からこれだけの税金が投入されているということは、余り国民には理解されていないと思います。
そこでお尋ねしたいんですが、このFIPというのはどういう趣旨の費用なんでしょうか。

○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。
FIP、フィップと通常言っておりますが、提供施設整備につきましては、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用を確保するという観点から、日米地位協定に基づきまして日本側の負担で施設を整備し、米側に提供しているものでございます。
個々の施設整備を行うに当たりましては、日米地位協定の範囲内で米側の希望を聴取をするとともに、日米安保条約の目的達成との関係ですとか我が国財政との関係、さらには社会的な影響等を総合的に勘案をして、個々の施設ごとに我が国の自主的判断によって措置をしてきているものでございます。
岩国飛行場におきましては、昭和五十四年度から平成三十年度までに、滑走路の移設事業を始めとしまして、隊舎や家族住宅などを整備をしてきているというところでございます。

○風間直樹君 最後にお尋ねしますが、この空母艦載機の移駐等のための事業、これも念のため御説明いただけますか。

○政府参考人(中村吉利君) 空母艦載機の移駐につきましては、先ほど御答弁ありましたとおり、厚木飛行場から空母艦載機を移駐いたします。それに伴いまして必要となる家族住宅ですとか司令部庁舎、格納庫等の施設の整備を行っていたというものでございます。

○風間直樹君 時間が来たので、また後日、引き続きやりたいと思いますけれども、こうした在日米軍に関わる費用、我が国が負担しているものについて、我々国会が一つ一つを正確に把握しておくということも非常に重要なことだと思っています。そのための質疑、また引き続きさせていただきます。
ありがとうございました。

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