2016.1.19 予算委員会 質疑
- 2016年01月19日
- 国会質問レポート
【You Tube リンク】
https://www.youtube.com/watch?v=qbopOMZQEb4
【議事録】
○私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成二十七年度補正予算二案に対し、反対の立場から討論を行います。
反対の第一の理由は、平成二十七年度補正予算が株価対策を主たる理由として打ち出されたものであり、喫緊の政策課題を伴わないことであります。
そもそも、補正予算は、財政法第二十九条により、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出又は債務の負担を行うために編成できるものとされています。
しかし、委員会審議でも指摘されたように、この補正予算には、発効していないTPP関連施策、基金化されるもの、防災対策、宇宙インフラ整備、森林事業整備など、緊急性のない予算項目が多々あります。なぜなら、景気対策ではなく、株価対策のため総額を組むことを目的に各省庁に項目を出させたからではないでしょうか。
昨年九月のチャイナ・ショックによる株価急落以降、マーケットでは、異次元緩和第三弾を求める声以上に補正予算を求める声がにわかに高まりました。事実、十月三十日の日銀金融政策決定会合当日は、金融政策の現状維持決定を受け、後場開始直後、日経平均、債券先物、共に下げる場面がありました。しかし、午後一時前には補正予算三兆円超で調整との報道が流され、下げ幅が小幅にとどまった経緯があります。マーケットの趨勢を察知し、株価下落に機敏に対応する安倍内閣の嗅覚には大変恐れ入ります。
しかし、本補正予算総額のうち実に四割以上がこの三月末までに支出が終わらないもの、緊急に執行されない補正予算を緊急性を要するとして認めることには有権者に対し良心の呵責を感じます。
反対の第二の理由は、参議院選挙に向けた大盤振る舞いが目に余ることです。
三万円の低所得年金受給者向け臨時給付金は、一億総活躍予算のうち実に三割以上を占めています。政府はこの目的を、アベノミクスの果実が及ばない年金受給者への給付によって消費を喚起することと説明しました。しかし、かつて麻生内閣が定額給付金を支給した際の消費拡大効果は受給額の二五%にすぎませんでした。経済効果がないのです。
しかも、給付金の執行のほとんどは来年度に繰り越され、実際の受取は四月から夏頃、補正予算を利用して集票にしゃにむに邁進する、驚くべきことです。目的が露骨過ぎて恥ずかしくないでしょうか。本補正の性格を一言で表せば、旅の恥はかき捨てならぬ集票の恥はかき捨てと言えるでしょう。
参議院選挙に向けた自民、公明両党の政治力学は軽減税率適用範囲を急拡大させました。手当てできない財源に対する自民党内の疑念、抵抗に蓋をし、民主、自民、公明の三党合意を白紙にし、さらに、補正予算を組み、相場を下支えして、選挙必勝を至上目的とする、財政規律より選挙が安倍内閣の政治哲学なのでしょうか。
軽減税率適用問題で税制、予算の異常さに新聞が異論を表明しにくい中、本補正予算案の本質的問題を指摘し、反対討論を終わります。(拍手)