「新憲法研究会」 行政監視とは
- 2017年12月25日
- 新憲法研究会
新憲法研究会では、二院制を前提として「参議院の行政監視機能」を中
心に統治機構改革の議論(改憲を含む)を進めていますが、「参議院の
行政監視機能」は、山下栄一議員が行政監視委員長時代に頻繁に使い始
めて一般化した言葉です。
行政監視とは「公務員の働きぶりを見張ること」ですが、今なぜ「参議
院の行政監視機能」の強化を議論しなければならないのか。問題の本質
について、参議院改革協議会の関係議員が以下のような共通認識を持つ
必要があると考えます。
・安倍一強と言われる強い内閣が、内閣人事局を通じて国家公務員の人
事を強く統制しているにもかかわらず、文部科学省の天下り事件、防衛
省の日報事件、財務省の森友学園事件という重大な公務員不祥事が起き
た。
・これは、法律を誠実に執行する義務(憲法73条1号)を負っている内
閣が、全体の奉仕者として公共の利益の実現を責務(国家公務員法96条
1項)とする官僚を統制できていないことを意味する。
・我が国の政治行政システムが機能不全に陥っていることは明らかであ
り、主権者国民に対し法を誠実に執行する政府と官僚機構をつくるため、
国民主権に基づく統治機構改革が必要であり、参議院は行政監視機能の
強化を図らなければならない。
・「参議院の行政監視機能」を強化するためには、何より行政監視のプ
ロフェッショナルを育成する必要がある。
「議員の依頼に的確に対応できる行政監視のプロフェッショナルの育成
は、喫緊の課題であり、そのためには研修制度の整備が必要である。特
に行政組織法と公務員法に関する実践的な専門知識を習得する一方、問
題の本質について自分の考えをまとめる訓練(プロフェッショナルに必
須である)を集中的に行う研修を行うべきである。」(「行政監視とは
何か」57頁、山下栄一参考人発言を参照)