【「人事院に助言する機関を設置する」という行政学者の意見について】
- 2018年10月02日
- 新憲法研究会
牧原出東大教授の新著「崩れる政治を立て直す 21世紀の日本行政改革論」で、最近の財務省事件等に関し奇妙な改革案が提示されています。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000275298
人事院の活動を評価、助言する「有識者会議」を新たに設置するという内容です。(同著233頁)
言うまでもなく、人事院は国家公務員法で内閣から極めて独立性の高い、超強力な権限を付与された中立公正を旨とする第三者機関です。また、そうであるからこそ、人事院を構成する人事官の任命要件も同法5条で厳格に定められています。
(人事官)
第五条 人事官は、人格が高潔で、民主的な統治組織と成績本位の原則による能率的な事務の処理に理解があり、且つ、人事行政に関し識見を有する年齢三十五年以上の者の中から両議院の同意を経て、内閣が、これを任命する。
このような独立機関が機能不全に陥っている状況の中、それを機能させるためにさらにその助言機関をつくるというのです。
著名な行政学者の意見ですが、到底賛成できません。これでは国家公務員法を誠実に執行できなくなるからです。
「行政監視=法律の誠実な執行の監視」という視点がいかに重要であるか、改めて確認した思いです。
本物の改革案はこちら、ご覧ください。
「財務省決裁文書改ざん事件にどう対応すべきか」-問題の核心と改革案
これは国会審議の重要論点になります。
以上、新憲法研究会での議論でした。