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駐日イスラエル大使への質問
2009年1月22日 (木) 17:16
民主党外務防衛部門会議で、ニシム・ベンシトリット駐日イスラエル大使よりガザ情勢についてヒアリング。
昨日のオバマ大統領就任を機に、イスラエルはガザから撤退したが、ハマス、イスラエル双方の攻撃により多数の民間人死傷者が発生している。先週号のニューズウィークでは冒頭グラビアでその状況を掲載。ハマスの攻撃で死亡した4歳の少女の棺がイスラエル国旗に包まれて埋葬されようという瞬間の写真に、私は胸が締め付けられる思いだった。
部門会議では、開会後約5分間大使がコメントを朗読。その後質疑となり、最初に私から大使に直裁な質問をした。
「かつてイスラエル軍はTarget Killingという概念を自ら作り、テロリストへの攻撃に伴う被害を局限化する努力をしていたはずである。Target Killingとは、ホロコーストで大量のユダヤ人を殺戮された歴史的背景のもと建国されたイスラエルが、自国民に対する攻撃を抑止するために報復を行うとは言え、その際に相手側の民間人犠牲者数を最小限化する道徳的必要性に迫られ、数学科や哲学科の大学教授の協力を求めて、『一人のテロリストを殺傷するために最小何人までの民間人犠牲者が許容されるか』という命題を軍内部で苦悩を重ねつつ検討したもの。だが、最近の攻撃によりガザ地区で多数の民間人犠牲者が出ていることを考えると、既に貴国の軍はその局限化という理念を放棄したように見受けられる。これを貴国の国民や軍はどのように受け止めているのか。」
大使はTarget Killing の概念を知悉しているように深く頷きながら私の質問を聞き、次のように答えた。「イスラエル軍のモラルは高く、軍事攻撃もハマス拠点のみをターゲットにしている。しかしハマスはあえて住宅地に軍事施設を配置。ガザは世界でも最も人口密度が高い。更にハマスは建物の上に立たせるなどし、市民を人間の盾として使う。またハマスによる攻撃は学校、モスク、市民の家からミサイル発射する形でも行われている。こうした状況の中で、イスラエル軍が作戦の中でガザ地区の市民を殺すことも実際に起きてしまっている。ガザには150万人のパレスチナ人がいる。もしイスラエル軍にモラルがなければ数千人が殺される事態になっていただろう。つまりイスラエル軍はハマスの軍事施設、攻撃拠点のみをターゲットにしているのだ。一方ハマスは8千発ものロケットを打ち込んできた。しかし世界のどこに、(イスラエル軍のように)SMSで何百万もの市民に被害を避ける為の避難メッセージを送る軍隊があるだろう。こうした努力をしつつも、テロとの闘いの中で相手側の非戦闘員の命が失われるのは避けがたいことなのである。アフガンでは07年、8千人ものアフガン人が殺傷された。うち1500人が市民だった。アフガン人が欧米都市に脅威を与えたという事実はなかったにも拘らずである。報道されているように「約100人の市民を一つの建物に避難名目で集め、その後そこに攻撃を加えて殺傷した」というニュースについては情報源を確認する必要があると考える。パレスチナ側がソースかもしれない。繰り返すがイスラエル軍は人道、医療援助も行ってきており、高いモラルを維持してきている」
大使の言わんとするところはこうだ。確かにTarget Killingという概念に基づき被害の局限化を図ってきたが、ハマスがガザの住宅密集地を拠点に攻撃を加えてくるため、イスラエル軍はハマスの攻撃拠点を除去する必要に迫られている。それが民間人犠牲者を出していることは承知し、遺憾に思っているが、自国民の安全を守るためにはやむを得ないことを理解してほしい。
その後、白真勲議員が「イスラエルによる攻撃が報復の連鎖を生む原因となっていることをどう思うか?」と尋ねた際、大使の口調は強い焦燥感を帯び、こう反発した。「パレスチナ人に対しては、こうした質問はあまりなされない。100万人のイスラエル市民がハマスによる攻撃の脅威に晒されてきた。攻撃は8年間に渡り、イスラエル人にも憎悪が生じているのだ。我々は軍事作戦以外の解決方法を求めてきたということを忘れないでほしい。8年間に渡る攻撃に耐え、それを止めるよう求めてきたのである。憎悪の悪循環はそうした中で生まれた。イスラエルの人口は500万。アラブは3億、イスラム教徒全体で15億。500万国民のうちの100万人が脅威に晒されている。日本の人口1億2500万のうち、2500万人が北朝鮮の砲撃の脅威に晒されてきた、と考えてみて欲しい」
部門会議の雰囲気は重く、参加した議員は皆パレスチナ情勢を強く憂慮している様子が伺えた。イスラエル、パレスチナ間に恒久的な平和がもたらされることを心から祈りたい。
ご関心のある方はTarget Killingについて記したWashington Postの記事をご覧頂きたい。06年夏、ワシントンに到着した翌日この記事を読み、強い衝撃を受けたことを今も鮮明に覚えている。ホロコーストで父や母を虐殺された子供が今、イスラエル政府あるいは軍の首脳となり、自国民及び相手市民の犠牲を避けようと苦悩する姿がここにある。
2006/8/27 The Washington Post 記事 (PDF)
二次補正予算案、衆議院を通過
2009年1月13日 (火) 22:13
問題の給付金を含む二次補正予算案が衆議院を通過した。
昨日のマスコミ各社調査では、麻生内閣の支持率は軒並み2割を切った。これだけ評判の悪い給付金を強行採決で通し、果たして麻生内閣はもつのだろうかと率直に思う。おそらくこの強行採決により、支持率は更に15%程度まで落ちるだろう。ここまで下がれば、もはや10%を切るのは時間の問題。そうなれば政権が終わるのは過去の内閣の最後を見れば明らかである。しかしそれでも麻生総理が給付金支給にこだわるのは、世論の約8割が給付金を「受け取る」と答えている点に、一筋の光を見出しているからだと思う。
衆議院任期満了を9月に控え、総理としては追い込まれ解散にしないためにも、多少でも有利なタイミングを狙って解散したいはず。そのタイミングは給付金支給で支持率が上がる時しかない、と考えているのではないか。そうした推測から、私は給付金支給後の4月解散、5月総選挙というスケジュールが最もあり得るのではないかと考えている。ただし問題は、その時点で支持率がどこまで下がっているか、そして給付金支給でそれがどの程度上がるか、だ。
今月号の文芸春秋のコラム「赤坂太郎」によると、昨年末党内若手中堅から政権批判が噴出した際、官邸は河村官房長官が派閥領袖を挨拶名目で訪れ、その際官房機密費から最低でも1千万円を配り、領袖を懐柔して沈静化に努めたという。支出されたと推測される金額は約6億円。その後自民党内が凪になったように見えることを考えれば、その効果は大きかったのだろう。しかしそんな凪状態も一時しのぎに過ぎない。予算が上がれば任期満了はもう目前。総選挙を前に麻生総理で戦えると考える自民党議員はいないはず。給付金支給による支持率上昇効果が総理の期待に届かなければ、政権の命脈はそこで尽きるだろう。
委員会配属、決まる
2009年1月5日 (月) 16:21
今年の委員会配属が決まった。
外交防衛委員会、国会対策委員会(副委員長を拝命)、議院運営委員会、そして拉致問題特別委員会、である。
外交防衛委員会は希望の委員会だ。大学時代に国際政治を専攻したこともあり(政治家を目指し国際政治を専攻した)是非この委員会に所属して日本の安全保障と国際秩序の維持に寄与したいと、かねてより願っていた。希望が叶い、大変嬉しく思う。様々な問題の質疑を積極的に行っていきたい。
国会対策委員会は、正直意外な配属だ。希望は昨年所属の決算委員会で出していたのだが、国会運営の基本を学べ、という先輩方のご配慮と受け止めている。委員会や本会議の動きを統括し、国会運営の戦略を練るのがこの委員会の役割。毎週月水金の朝、国対役員会が開催されるため、東京を離れることが容易でなくなるが、下働きをしっかりやりたい。
議院運営委員会は、いわば国会対策委員会と対である。議運が院の公式委員会なら、国対は非公式な党内組織。
初めて議院運営委員会に出て思ったが、まず陪席の参議院職員数が多い。およそ40名はいるだろうか。
また委員会室が荘厳。壁には歴代の国会開会式の絵画が飾られ、テーブルも立派なクロスで覆われている。
本会議前、9時40分の委員会開会時刻に委員が揃うと、議運理事が委員会室に入り、西岡武夫議院運営委員長が入り、続いて山東昭子副議長が入り、さらに職員が議長室のドアを三回ノック。それを合図に議長が入室、着席して委員会が開会される。議事自体は粛々と進められ、普段は議論もないようだ。ただ、昨年の日銀総裁人事案件等のように、与野党の主張が厳しく対立する場面では、白熱した議論が交わされることもあるのだろう。
最後に拉致問題特別委員会。昨年に続き所属することになった。拉致問題は、新潟県議会議員時代からライフワークとして取り組んでいるものだ。昨年は2度委員会質問に立った。今年は外交防衛委員会と併せ、この問題の解決に向けより密度の濃い取り組みをしていく決意だ。
拉致問題特別委員会で質問
2008年12月12日 (金) 18:11
久しぶりに開催された拉致問題特別委員会。
そこで3回目となる質疑をした。
今日の質疑のポイントは2つ。
1. 小泉初訪朝時、外務省の田中均アジア大洋州局長の交渉相手となった、北朝鮮の「ミスターX」がどのような組織に所属する人物だったのか、中曽根外相、河村官房長官は知っているのか否か。
2. 知っているのであれば(知らないことは許されないのだが)、ミスターXを交渉窓口としたことをどのように評価しているのか。
過去の日本の対北朝鮮交渉には、ひとつの許されざる特徴がある。
それは北朝鮮外務省の外交官ではなく、一貫して工作機関や秘密警察所属の人物を交渉相手としてきたことだ。
外交官と工作機関要員。その違いは何か。
交渉相手との「信頼」を基調とした交渉を行うか、そうでないかである。
そのため、米国は一貫して北朝鮮外務省を交渉窓口としている。
北朝鮮の工作機関とは統一戦線部と呼ばれる対南工作を任務とする組織であり、
秘密警察とは国家安全保衛部という組織である。
日本は95年頃からの対北朝鮮交渉で、
まず統一戦線部担当の書記だった金容淳(キムヨンスン)、更には同部要員だった黄哲(ファンチョル)を窓口とし
この間、金容淳の失脚を防ぐために大量のコメ支援を行った(その結果がどのようなものだったかは、質疑の映像をご覧頂きたい)。
また続いて国家保衛部幹部で当時46歳の「ミスターX」を交渉相手とし
拉致実行を「認定」すれば(拉致被害者全員を帰国させれば、ではなく)
03年1月1日から国交正常化し
北朝鮮に100億ドルの経済支援を行うことを記した「覚え書き」を手交していたと言われる。
こうした過去の交渉の異常性を理解してこそ、今後の交渉への教訓として活かされるのである。
質疑において、中曽根外相、河村官房長官が何と答えたか、
またこうした過去の交渉の実情を理解しているのかどうか。
映像をご覧頂きたい。
今日から委員会審議始まる
2008年11月11日 (火) 14:25
8時、民主党厚生労働部門会議。労働基準法改正案、児童福祉法改正案の法案審査。
続いて年金問題についてヒアリング。
1 「標準報酬遡及訂正事案等調査委員会」について厚生労働省より
2 改竄に関する二万人の戸別訪問調査について社会保険庁より
3 来年度送られる「ねんきん定期便」の様式について社会保険庁より
4 中央第三者委員会申立事案について、総務省、社会保険庁より
5 その他前回会議までの要請事項について社会保険庁より回答
長妻衆議院議員の要請で出席予定だった厚労省官房長が姿を現さず、
会議は紛糾、中断。
8時20分、外交防衛部門会議。
田母神問題、および6月に派遣されたアフガン政府調査団の調査結果について。
9時20分、国会内図書館へ。
NewYork Times掲載の大統領選挙結果関連記事を閲覧。
図書館に入っている紙面は5日付けのものが最新。
米国の新聞は通常3日遅れで入ってくるらしい。
5日付け紙面は別冊『Election』で選挙特集。担当者にコピーを依頼し、委員会へ。
10時、厚生労働委員会。
臨時国会の委員会審議は今日がスタート。大臣所信のみで20分程度で終了。
10時25分、第一委員会で開催されている田母神前航空幕僚長参考人招致を傍聴へ。
民主党は浅尾慶一郎、犬塚直史両参議院議員が質問。
今日の出来事
2008年10月30日 (木) 12:50
14時、長妻昭衆議院議員と共に経済評論家の中前忠氏を訪問。
泉田知事、選挙支援御礼に来訪
2008年10月29日 (水) 15:32
泉田裕彦新潟県知事が、10月19日に投票が行われた知事選挙への支援御礼のため、民主党本部に来訪された。
民主党の出席者は鳩山由紀夫幹事長、平野博文幹事長代理、菊田真紀子衆議院議員、風間の4名。
約40分にわたる会談では、和やかな雰囲気の中、様々な意見が交わされた。
4年前、中越地震が発生した2日後に、初当選後の知事が就任されたということもあり
会談はまず民主党の被災地支援に対する御礼で始まった。
続いて知事は、度重なる折衝を経て、与野党が共同で成立させた「被災者支援法」が
被災地の復興に極めて役立っていると述べ、強い感謝の意を示された。
このやりとりの中では、興味深い震災対応の際のエピソードも。
また泉田知事は選挙中、新潟県内各地を回る中で農家への個別所得補償制度の必要性を
強く感じたといい、新潟県がモデルケースとなって全国で初めてこの制度を導入する
ことへの強い意欲を語られた。
私も過日NHKBSで放映された、イギリスにおける戸別所得補償制度を紹介し、
知事の意気込みにエールを送った。
イギリスの場合、戦後間もなく食料自給率が40%代まで低下したことから
政府が食料自給率の向上を主目的として戸別所得補償制度を導入。
現在その額は年間約5000億円に上る。
その結果、食料自給率は70%にまで上昇。
同時にこの制度が農村山間部の山林保護を実現し
「ナショナルトラスト」と並びイギリス田園地方の
伝統的な環境、風景を保護することにも繋がっているという。
得票数では過去3番目の好結果で再選を果たした泉田知事。
今後の県政発展に一層手腕を発揮されることを期待したい。
厚労相、遂に組織的改ざんを認める
2008年9月19日 (金) 13:32
18日の参議院厚生労働委員会閉会中審査。
舛添厚生労働大臣が、社会保険庁による標準報酬月額の組織的改ざんを遂に認めた。
その数、69000件。しかも社会保険庁のデータベースに一定の条件を入力しただけで出された数字だから
今後この数が増えることはまず間違いない。
私も厚生労働委員としてこの日の審議に参加していたが、冒頭から舛添大臣は民主党議員の質問に防戦一方。
森裕子議員に続く二番バッターの蓮舫議員の厳しい質問に応えているうち、
とうとう逃げ切れなくなり、限りなく組織的改ざんに近いという印象をもっている、と発言。
ご本人は一定の留保付きで「印象をもっている」と繰り返すのだが、マスコミは見逃さない。
質疑終了後、委員会室を出てエレベーターに乗ると、舛添大臣が走り込むように入り、追いかけて記者達が続々と乗り込んできた。
記者達は69000件という数字について、口々に再確認を求める。
舛添大臣は不機嫌な様子で記者達を振り切り、公用車で院外へ。
この問題は改めて言うまでもなく、勤務している本人に無断で、社会保険事務所職員による誘導の下、
会社が社員の給与額(厚生年金の場合、「標準報酬月額」という)を実態額より下げて届け出、
社会保険事務所は納付率のノルマを達成し、会社は会社負担分の納付額を減額できる、というもの。
16日の民主党厚生労働・総務部門合同会議に出席した都内建設業のA社長のように、
社会保険事務所職員が社長本人に無断で、社長の報酬月額を実際の58万円から、なんと最低限度額の9万8千円に減額していた、という実例もある。最終的にA社長は、会社が存続しているにも関わらず、新宿社会保険事務所の誘導により厚生年金資格を喪失させられた。民主党の内山晃衆議院議員(社会保険労務士)によると、こうしたケースを「官製違法全喪」という。
つまり標準報酬月額の改ざんは、納付率のノルマを達成したい社会保険事務所が組織的に行っていた刑事犯罪なのである。
それにしても痛感するのは社会保険庁という組織がどうにもならないほど腐敗している、という事実。
そしてこの組織を改革する政治力は、舛添大臣には全くないという実態。
舛添大臣が国会で声を張り上げて全容解明、責任者処分を訴えても、社会保険庁職員にはどこ吹く風。
大臣が国会で言明した解決方針、約束した実態解明が全く社会保険庁内に浸透せず、顧みられず、民主党の部会に出席する担当職員たちが平気でサボタージュする姿を、これまで何度目にしたことだろうか。
平成22年から、社会保険庁は「日本年金機構」に衣替えすることが決まっている(自民党が政権与党であり続ければ、だが)。しかし単なる衣替えでなく、民主党が訴えるように、強力な内部監察制度を有する国税庁に吸収させ、「歳入庁」として生まれ変わり、国税情報を併せ徴収に当たってこそ現在の問題が根本から改善されるのではないだろうか。
昨日の定例会見で、町村官房長官は記者から舛添大臣の発言への感想を求められ、「そんなことを言ったんですか?」と驚きつつ「言葉が走りすぎている感じがする」と不快感を露にした。総選挙目前のこの時期に、与党に不利になる事実を公表すべきでない、との考えが先立ったのだろう。
しかし町村氏の発言は国民感情とあまりにも乖離していないか。
前述のA社長や、麹町社会保険事務所に同様の誘導を受けた会社社長、相馬氏が提出した資料に目を通せば
社保庁が何を行ってきたのかは一目瞭然。その報道を目にした国民が怒るのも当然。
政府のスポークスマンとして、町村氏はその怒りを感じないのか。
最高権力者の風格
2008年9月11日 (木) 16:02
過日支持者宅を訪問した際、壁に飾られている一枚の写真が目に留った。
二人の政治家が並んでグラスを持ち、カメラに視線を向けるモノクロ写真。
在りし日の田中角栄元首相と大平正芳元首相である。
おそらく、パーティーでのショットであろう。
大平が四十日抗争後、総選挙の最中に死去したことを考えれば、氏の総理在任中か、あるいは幹事長、外務大臣在職当時に撮られたものか。
二人の姿からは、最高権力者が備える風格と迫力が圧倒的に滲み出ている。
日本政治を総覧し、その表裏を知悉しているという自負。
壮絶な権力闘争を潜り、総理総裁の座を手中にした自信。その自分以外に国を導く者はいないという確信。
それらが醸し出す風格と迫力である。
吉田、鳩山、石橋、岸。
池田、佐藤、田中、三木。
福田、大平、鈴木、中曽根。
戦後、少なくとも「三角大福中」と言われた時代まで、最高権力者にはそれがあった。
そしてこの時代は「自民党戦国史」と形容されるほど、激しい権力闘争が演じられた時でもあった。
翻って今、相次ぐ総理の辞任を目の当たりにし、国民はいつしかその座から風格と迫力が失われたことに気づくのではなかろうか。ではそうなったのはなぜか。
橋本元総理以降、福田総理に至る全ての総理は政治家を親にもつという事実。
そして現在、衆参両議員の約19%、衆議院議員だけでは約25%もが二世、三世議員といわれる実態。
故早坂茂三氏は、1987年の「中曽根裁定」で竹下登が安倍晋太郎を凌いで後継総裁に指名された理由を「二人がかいくぐった修羅場の数の違い」と喝破した。
挫折を味わったことのない政治家が増えたこと。そして総理の座へ就くに至る権力闘争が、小選挙区制の導入に伴う党執行部の強化により、小泉退任以降極めて矮小化したこと。
現代日本政治を取り巻くそうした事情が、政治家から闘争をする気迫を奪い、ひいては風格の喪失を招いているのではないか。
国運を担わんとする気概。
国民生活の安定を図るべき責任の自覚。
それは表裏一体である。
前者が薄ければ、後者は自ずと弱い。
それは国民にとり悲劇である。
福田総理の辞任は、その心性にこの気概が薄かったことを図らずもさらけ出した。
乱世の日本を導く最高権力者の要件のひとつは国民生活安定の為にこそ政治闘争を厭わない気迫なのである。そのことを自らに改めて銘記した今回の政変であった。
ホームページリニュアルにあたり
2008年9月3日 (水) 09:00
早いもので昨年の当選から1年が経過しました。
「政界の一寸先は闇」とは自民党幹事長を務めた川島正次郎の言葉ですが、福田総理の突然の辞任表明は、永田町の闇の深さを改めて垣間見せました。
解散総選挙も年内に行われる公算が強いと思われます。
そんな折、HPを一新してブログを設けることに致しました。
日々の国政運営に思うこと、委員会審議の感想等、これまでもその瞬間に発信したいと思うテーマが数多くありました。
これを機に、折々の思惟をここに記していきたいと考えています。



